日経MJ12/2 に「2020年ヒット商品番付」が発表されました。
さて今年は何が?・・・って「横綱」だけは明解(笑
2020年ヒット商品番付-日経MJ 西 前頭14枚目
「量産型メーク・ファッション」
量産型メイクとは別名「量産型オタクメイク」。男性アイドルのライブ会場にいそうな、“ピンク”や“フリル”など女の子度MAXの可愛いものを身に着けている人のメイクを指します。量産型オタクは推しに可愛いと思ってもらうために可愛いを追求し現在の形になりました。量産型オタクがよく発する「推ししか勝たん」は推しメンを称賛し全肯定するフレーズとして使われているそう。
*https://www.mine-3m.com/mine/news/image?news_id=105562 より
2020年ヒット商品番付-日経MJ 東 14枚目
「味源 SABACHI」

魚チップス「サバチ」150万個の大ヒット 香川の味源
スナック菓子に新風 2020年9月11日 19:12 [有料会員限定]
香川県まんのう町に本社を置く食品メーカー、味源(あじげん)が2月に発売したサバ70%配合の魚チップス「サバチ」が、出荷個数150万個を超える大ヒットとなっている。8月中旬に投入した第2弾のマグロのチップス「ツナチ」もすでに40万個を受注した。地方の中堅企業が全国的な大ヒットを生んだ背景を探った。
サバチ(30グラム入り、希望小売価格250円)は生産が追いつかない
味源は1994年創業で、売上高は約40億円。生産を協力工場などに委託し、ほぼパッキングに特化している半ばファブレスメーカーで、多様な商品の機動的な企画力が強みだ。これまでもカップラーメンにうまみを添える「魔法の粉」や野菜チップスなどのヒット商品を生んできたが、「月に5万個売れればホームラン」(同社)という世界で、短期間にこれほど多く売れた商品は初めてという。
自らも商品企画を手掛ける西山泰和社長は、自分が大のサバ好き。2015年に熊本で開かれた「ふりかけグランプリ」にはサバの味噌煮ふりかけを出品し、2位を獲得したこともある。今回のサバチはこうしたことも伏線になった。
タイにあった魚のチップスを日本で商品化したいと考え始めたのは3年ほど前という。しばらくは水準を満たす工場を探してなかなか見つからずに苦労。昨年夏、タロイモなどのチップスで取引がある現地の工場の社長が探してくれることになり話が動き出した。
折しも日本はサバ缶料理などがブームになっていたので魚種をサバに決めた。タイのチップスは魚の使用量が50~60%といい、どうせならとぎりぎりの70%まで高め、工場と味を詰めたうえで商品化した。
大ヒットにつながったのは、これほど含有量の多い魚のチップスがこれまで日本になく、スナック菓子に新風を吹き込んだことが大きい。
企画段階からバイヤーが強い興味を示し、発売当初から大手コンビニエンスストアに並んだ。7月にはテレビのバラエティー番組で取り上げられ、販売が爆発的に増えた。これも話題になりやすい商品の斬新さによるものというのが営業担当者の見方だ。
西山社長は「お菓子を食べているシチュエーション」を考える重要性を強調する。自分が「お酒が好きで、食べても太らないつまみがあればいいなと思った」のが企画のきっかけになったが、DHAやEPAを含有しているので、受験生や高齢者になど、多くの「シチュエーション」が後からついてきたという。
西山社長は「作ってみて、なんで今までなかったんだろうと思った」と振り返る。ハードルはコストだが、同社は中身を外部に作ってもらうビジネスモデルなので、以前からコストの安い海外に仕入れ先を求めていた。その縁でタイの工場をうまく探し当てたのが商品化の背景にある。
サバチはテレビで取り上げられる前からSNS(交流サイト)で話題になって売り上げを後押ししていた。これには味の良さや目新しさに加え、黄色地に濃紺で魚体のイラストをあしらったインパクトの強いパッケージの「SNS映え」効果もあった。
第2弾の「ツナチ」はサバチとほぼ同時期から考えていたという。まずサバチがサバブームを捉えて魚チップスの市場を切り開いたことで、当初から大量の注文が入った。今はサバブームが下火になって、ツナブームというのはなさそうなので、「逆だったら売れていないかも」と西山社長は分析する。
ツナチのパッケージは赤をベース色にし、サバチと同様のデザインとした。DHAの含有量がサバチの3倍以上あり、機能性食品の表示を準備している。目下コンビニからは第3弾の商品開発を要請されている。どの魚で行くか、西山社長が思案中だ。(深田武志)
ヒットメーカーの西山社長はとにかく頭に情報を入れる
◆新商品生むコツは 西山泰和社長に聞く
どうしたらサバチのようなヒット商品を生み出せるのか。西山社長に聞いた。
――菓子の商品企画のセンスはどうやって磨きましたか。
「特別いいものを食べてきたわけでもなくて。なんだろうなあ、つながるんですよね。見て、食べて、自分が感じたものが、頭の中で商売とつながる。みんなが気付かないことに気付きやすい。普段、一緒に食べていても気付くんです」
――タイで協力工場を探すなどの行動力はどこから来るのですか。
「外に行くのが好きなんですね。中にいるのが嫌い。多いときは月の半分くらい(会社に)いないですから。とにかく外へ出て、日本は東京中心、たまに九州など。そしてほぼ毎月のように海外に行く。東南アジアや米国、欧州」
――会社にいるときは何をしているのですか。
「インターネットで情報を見てますね。政治、経済、社会。ありとあらゆる情報を見る。ニュースサイトを網羅して、あとは楽天、ヤフーの(売れ筋)ランキング。とにかく情報を入れる。するとつながってくるんですよ。何かがつながる。ああ、こんなのが昔売れてたなとか、こういうふうにすればいいんだとか」
――商品の企画は独断で押し通すことも多いのでしょうか。
「自分で考えたものでも当然販売に、どうかな、お客さんに聞いてみて、と尋ねる。年に1回あるかないかですが、独断でやることがある。サバチも独断です」
「いままでいろいろなものを開発してきたが、みんなが賛成したものはあまり売れたためしがない。みんなが反対したものが売れる。サバチも企画と販売で温度差があった。(かつての)ラーメンの『魔法の粉』なんかみんな反対した」
――香川の会社であるということと今回のヒットは関係ありますか。
「全く関係ない。どこにいてもできる。アイデアだけでしょうね」