【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(仙台国税局)】
〈秋田〉 福小町/木村酒造
込めた想い
伝統に、革新を注ぎこむ。
いい酒とは何か。昔ながらの日本酒らしい味か、これまでにない新しい感覚か。
親しみやすい飲み口か、特別で贅沢な香りか。答えは、人それぞれです。
大切なのは、一人でも多くの声にふれること。
その出会いが、福小町の味わいにさらなる深みと幅を与えてくれるはずです。
酒造り400年の伝統を大切に受け継ぎながら、さらに新しい人へ、新しい時代へ。
「究極の旨さを探求し続け、常に新しい可能性を探り、最高の日本酒を提供したい」
この想いとともに、福小町の進化は続きます。
出来るまで
酒造りは、人づくりから。
飲む人の心まで動かす日本酒をつくりたい。
だから福小町は、人による手造りにこだわります。
どの工程も決して機械任せにせず、
人の手で、人の目で、思い描いた味と香りに育てあげていく。
だからこそ、一人ひとりの腕と心の持ちようが厳しく問われます。
各工程のプロが個々の力を発揮し、同時に工程間で声をかけあいながら、
全体を高めあっていく。
その和が美しく調和したとき、はじめて理想と呼べる日本酒が生まれるのです。
名前の由来
小野小町 生誕の地より。
明治14年、明治天皇が御巡幸で秋田県雄勝郡湯澤町(現湯沢市)を訪れた際、
その侍従長が木村酒造を宿に充てられました。
当時、「男山」と銘打っていた酒を供したところ、甘くてやさしい香味が賞賛され、
男山というよりも女性的な印象であったことから「福娘」という銘を賜ります。
後に、小野小町生誕の地として知られる湯沢にちなんで「娘」を「小町」に。
そして現在に至る「福小町」の酒名が誕生しました。
創業400年。いつの時代も人のそばに、この土地とともに。
木村酒造の創業は元和元年(1615年)。
いまでは多くの酒蔵を有する秋田県にも、
当時は数えるほどしかなかったと言われています。
豊臣家の重臣であった木村重成の一族が、
ここでしか得られない土地の恵みを活かしてはじめた酒造り。
以来、天下泰平の江戸時代には稲作の安定とともに、
藩政時代には院内銀山の活況とともに歩み、
明治38年の奥羽本線開通後は県外出荷も開始。
そして、創業から400年。
いつの時代も、地域や社会の変化に寄り添いながら、
ここでしかできない酒造りに従事してきました。
この場所に息づくもの、受け継がれていく想い。
創業以来、木村酒造に脈々と受け継がれてきた伝承の技は、
杜氏や蔵人が何度となく銘醸地に赴き、研鑽を積み、
長い歳月をかけて築きあげられたものです。
その歴史と伝統は、いまも古い酒蔵の隅々に息づき、
ほかでは生みだせない木村酒造ならではの深い味わいを生みだしています。
そして、国内外に数々の受賞実績をもたらしてくれているのです。
蔵だけが見てきた、長い歴史の物語を。
創業以来400年、酒造り一筋に歩み続けてきた木村酒造。
私たちが受け継いできた蔵へ、足を踏み入れてみませんか。
新しい時代に向けて、一人でも多くの方に知ってほしい歴史がある。
その願いをこめて、私たちは伝承の蔵を開放しています。
目新しいオートメーション設備などはありませんが、
400年の歴史の中で、私たちが絶やすことなく紡いできた
手造りへのこだわりを、きっと感じとっていただけるはずです。
ぜひあなたも、蔵が語りかける歴史物語に、
耳を傾けてみませんか。
株式会社 木村酒造 秋田県湯沢市田町2丁目1番11号
銘柄一覧
「福小町」純米大吟醸 創業四百年記念酒・純米大吟醸・大吟醸・純米吟醸・純米辛口・本醸造 など