「河内晩柑-かわちばんかん」
【生産地】熊本市
【特徴】外観や大きさが似ているところから、“和製グレープフルーツ”と呼ばれることがある。果実は250g~450gほど。
【食味】グレープフルーツのような苦味は少なく、さっぱりとした甘みがある。
【料理】生食、ドライフルーツ(ピール)、ジュース、ポン酢、果実酒、ジャム、味噌ディップ、ドレッシング、カルパッチョソース、ソフトクリーム、カキ氷用シロップ、スムージー、ゼリーなど
【来歴】1905年頃に熊本の河内村(現在の熊本市西区河内町付近)で見つかった文旦(ぶんたん)の偶発実生(ぐうはつみしょう)。偶発実生は、自然に落ちた種や捨てられた種から種子親を超える特性(糖度が高い、種が無いなど)を持つ偶然発見された品種のことをいう。発見された場所の地名「河内」と、収穫時期が春先以降であること晩生の柑橘であることから「河内晩柑」という品種名がつけられた。現在は、生産者によってさまざま名前がつけられており、愛媛では、「愛南ゴールド」「美生柑(みしょうかん)」「宇和ゴールド」「ジューシーフルーツ」「灘オレンジ」、高知では「夏文旦」、熊本では「ハーブ柑」「天草晩柑」「ジューシーオレンジ」、鹿児島では「サウスオレンジ」などとも呼ばれている。いずれも品種は「河内晩柑」である。「河内晩柑」は、文旦(ぶんたん)の系統と考えられていたが、近年のゲノム解析により弓削瓢柑(ゆげひょうかん)の変種である説が最有力となった。また、他の柑橘類と比較して、オーラプテンという脳の認知機能の維持が期待できる成分が大量に含まれていることが判明している。
【時期】4月~7月
奥山 聡 他「高血糖および全脳虚血モデルマウスにおける河内晩柑果皮とオーラプテンの神経保護作用」日本薬理学雑誌 155 (4), 214-219, 2020 公益社団法人 日本薬理学会
*https://tradveggie.or.jp/vegetableposts/43-kumamoto#index_NVA3Zrq3 より
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