【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(仙台国税局)】
〈山形〉 出和ノ雪 酒のいのち/渡會本店
環境
米どころ庄内平野
出羽丘陵、朝日連峰に囲まれた緑豊かな山形・庄内平野は、良質な水に恵まれた米どころ。その南部に位置する鶴岡市は徳川四天王の筆頭・酒井氏14万石の城下町として栄えました。庄内藩は藤沢周平作品に登場する「海坂藩」のモデルとされ、時代小説ファンにも馴染み深い土地かもしれません。蔵のある大山地区は鶴岡市郊外に位置し、藩政時代には庄内藩ではなく幕府直轄の天領であったところで、かつては数十軒の造り酒屋が軒を連ね「東北の小灘」と称されていました。大山川の舟運と日本海航路を利用して松前、新潟、赤間関、江戸等に盛んに沖出しされた記録も残されています。蔵元はかつて大山川の船着き場があったところに建ち、併設されている「酒造資料館」では、その400年近い歴史をを知ることができます。
歴史
蔵元の祖先は橘氏で、伊勢神宮の外宮の鎮座する伊勢國度會郡よりこの地に移住してきたといいます。徳川二代将軍秀忠の頃、酒井家が庄内14万石の領主として鶴岡に入部する以前の元和年間(1616~1623年)、中祖・橘屋新右衛門の代にはすでに酒造りを行っていました。以来、400年近く、17代にわたり酒造りを続けてきた老舗蔵です。江戸時代には「志ら雪」「八薫」「冨士正宗」「大洲一等」の名で親しまれていましたが、大正時代に銘柄名を「出羽ノ雪」に統一。昭和43年(1968年)には株式会社に法人化しました。平成11年(2000年)秋から蔵元の長男で専務の渡會俊仁氏と実弟の俊男氏が酒造りの現場に入り、平成15年(2004年)からは俊仁氏が杜氏を努め、2008年現在、全国新酒鑑評会で過去7年間で4年連続を含む通算5度の金賞受賞など、酒質を飛躍的にアップさせました。
造り
低温管理のできるサーマルタンクと、発酵中の醪の様子。
仕込み水には日本有数の豪雪地帯月山・朝日山系花崗岩質山岳からの豊富で良質な伏流水を独自に精製して使用。原料米は米どころ庄内平野で栽培された高品質の酒造好適米や特別栽培米を平均60%にまで磨き込みます。特定名称酒の割合も高く、昭和50年代には、裏張りで原材料名の種類や製造方法、内容等をわかりやすく説明する方法をすでにスタート。小さな蔵ながら、自社酵母を培養するなど設備や研究体制が整っているのも特徴です。平成15年(2004年)に専務・俊仁氏が杜氏、実弟俊男氏が製麹責任者となってからは、特定名称酒の麹は「蓋麹」、最新の洗米機をあえて封印し酒米を全量「手洗い」に戻すなど、酒質向上のためには手間暇惜しまない手造り。基本に忠実に妥協を許さず、蔵人・社員一丸となって、酒造りの精度を高めています。
味わい&合う料理
夏の味覚、鶴岡市白山地区のだだちゃ豆と吟醸生酒。
(純米)吟醸酒は軽く華やかな上立香と奥行きのある含み香、幅のある深い味わいのバランスを重視した香味が特徴。また生もと造りにも力をいれており多様な原酒をブレンドして味の広がりをひき出す製法を得意にしています。さらに長期貯蔵熟成の原酒や樫樽貯蔵酒等ヴィンテージも豊富です。
蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん
春には湯田川でとれる竹の子と油揚げを中心に酒粕と味噌仕立てで作る孟宗汁や多種多様な山菜類、全国的に有名になった鶴岡市白山地区を中心に栽培されている庄内の夏の味覚だだちゃ豆(枝豆)、日本海の荒波にもまれ身のひきしまった各種の魚介類、冬には脂ののった寒鱈を丸々一匹豪快に使って作るどんがら汁。
四季を通じて旬の食材に恵まれている庄内地方。お酒も夏にはキーンと冷やした吟醸の生酒「出羽ノ雪 吟醸 生原酒」、秋には純米大吟醸のひやおろし「若蔵」やきもと純米原酒のひやおろし「ないしょ」、冬には生もと造りの特別純米「自然酒」や「出羽ノ雪 生もと純米酒」のお燗や搾り立ての新米新酒、早春には純米吟醸「無垢之酒」や(純米)大吟醸「瓶囲い」の新酒等それぞれの旬の食材に合わせたバラエティでご用意しております。
*https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/html/gallery2/kura/seishu/dewanoyuki/outline_dewanoyuki16.html より
*http://www.e-yamagata.com/eyamab/0235333262/2019/07/26/new/69 より
(株)渡會本店 山形県鶴岡市大山二丁目2-8
ブランド一覧
「出羽の雪」酒(ささ)のいのち 全国新酒鑑評会『金賞酒』大吟醸・大吟醸・純米大吟醸 雪女神仕込み など
「和田来」特別純米 出羽の里 など
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