「じりやき」
主な伝承地域 県内全域
主な使用食材 小麦粉
歴史・由来・関連行事
おきりこみやすいとん、炭酸まんじゅうなど、小麦粉を使った郷土料理を多く持つ群馬。数ある小麦粉料理の中でも、特に農村部で親しまれているのが「じりやき」だ。囲炉裏の灰の余熱でじっくり焼き上げる味噌風味のお好み焼きで、焼くときにじりじりと音が鳴るため、その名が付いたと言われている。味噌以外にも、家に余っている野菜などを刻んで生地に練り込むこともあるという。群馬では昔から女性も男性も共に働き、仕事が終わった後に食事を用意する習慣があった。そのため、じりやきのように簡単で、栄養価の高い郷土料理が好まれるようになったと考えられる。そのほか、農作業の合間に10時と15時の「おこじはん」として、ワンハンドで食べられる間食として好まれていたという。県内のさまざまなエリアで食べられている。
食習の機会や時季
食料不足の時代、腹持ちのする小麦粉料理は、群馬県内で広く親しまれていた。特にじりやきは簡単に作れる主食としても活躍したほか、農作業などの合間のおやつとしても供されていたという。また、田んぼのない南牧村では、畑で比較的栽培しやすかったえごまを加えたじりやきが好まれていたりするなど、地域によって作り方が異なる場合もあったという。
飲食方法
現在は生地に桜エビやふきのとう、ネギやキャベツ、大葉など好みの具材を細かく刻んで練り込むことが多い。また、焙烙ではなくホットプレートで焼くなど、より簡単に作られるようになった。入れる具材や生地の硬さに特に決まりはなく、できあがりは各家庭により異なる。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
一般的な家庭で作られているほか、高山村、玉村町などの役場のホームページにてじりやきの作り方や特徴を公開し、紹介している。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/32_22_gunma.html より
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