【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(仙台国税局)】
〈岩手〉 南部美人/南部美人馬仙峡蔵
綺麗で美しい酒をつくりたい
創業は明治35年(1902年)ですが、「南部美人」という銘柄は昭和26年(1951年)に、当時二戸税務署長を勤めておられた故伊藤正署長と弊社の前会長の故久慈秀雄が、全国的に精米歩合も低く雑味の多い甘い酒が主流の中で、「綺麗で美しい酒を造りたい」という思いと、岩手県二戸市は昔から南部の国と称し呼ばれており、素晴らしい自然、風土と豊富な水の恩恵に恵まれた土地で、このことから地名の南部と綺麗で美しい酒質イメージから「南部美人」と命名しました。
技術の伝承と究極の酒造り
その南部美人を醸しているのが、若き南部杜氏の松森淳次です。五代目蔵元久慈浩介とともに、「現代の名工」といわれた先代杜氏の故山口一氏の技術と酒造りへの心をしっかりと受け継ぎ、「温故知新」を合言葉に日々酒造りに邁進しています。
松森杜氏と五代目蔵元久慈浩介の両名は、岩手県が認定する「青年卓越技能者表彰」を受けており、このような例は岩手では無く、高い技術力を評価されています。
松森杜氏は、全国新酒鑑評会では、6年連続金賞受賞をはじめ、全米日本酒鑑評会やモンドセレクションで金賞など日本国内外で高い評価を受けています。
伝統と技術を受け継いだ両名と平均年齢40歳の若手蔵人が「伝統の技と若き情熱と力の融合」を目指して究極の酒造りに挑戦し、手造りの技を南部美人は継承していきます。
株式会社 南部美人 岩手県二戸市福岡上町13
ブランド一覧
「南部美人」
純米大吟醸 ビューティーシリーズ
純米大吟醸 酒未来-「酒未来」を使用
純米大吟醸 雄町・純米大吟醸 心白 山田錦
純米大吟醸 結の香-「結の香」を使用
純米大吟醸 愛山-「愛山」を使用
スーパーフローズン 瞬間冷凍 純米大吟醸 生原酒・純米吟醸 吟ぎんが・純米吟醸 生酒・特別純米酒 無濾過生原酒・大吟醸・大吟醸 斗瓶囲い・吟醸酒 などなど
「酒未来」
高木酒造の十四代蔵元・高木辰五郎氏が18年の歳月をかけ1999年に生み出した新しい酒米。
長野県の美山錦と山田錦の系統をもつ母米を掛け合わせて作られた「酒未来」は、これといった酒米のない東北地方に根付かせるべく、高木氏が精魂こめて作った酒米。
『みちのく羽州の気候、風土に合った、短稈、耐寒、大粒、円盤状心白等を備えた酒米を十八年の歳月をかけ交配、育種を重ね成功し、この酒米を「酒未来」と命名。』(十四代より)*https://www.nagasawamagazine.com/ より
「愛山」
1941年、兵庫県立明石農業改良実験所で「愛船」と「山雄」という酒米を交配してつくられた「愛山」。戦前からと意外に歴史がありますが、栽培が難しいといわれる山田錦と比べても粒が大きく、背が高いため、より栽培が難しい銘柄なために、一時農業実験所でも試験が中止されるということもあったほどです。その後、兵庫県の一部の農家と契約した「剣菱酒造」がひっそりと栽培を継続、当然ですが独占的に愛山を使用した日本酒を醸してきた関係で、他の蔵がこの米を使うことはありませんでした。
農家としても他の銘柄を栽培したほうがよっぽど効率がよかったと思いますが、「剣菱」が契約栽培してくれていたおかげで現在に生き残れた銘柄と言っても過言ではないでしょう。
それが阪神大震災で「剣菱酒造」が被災、そののち、「十四代」の高木酒造が「愛山」を使用した酒を造ったことで他の蔵でも使用されるようになりました。
それからは引き合いが多くなり、生産量は徐々に増えていますが、まだまだ高値で取引されているようです。なので、「愛山」の酒は若干高いイメージです……
*https://www.nagasawamagazine.com/ より
殆どの「酒造好適米」は、農業試験場で作られるものですが、上記2つは「蔵元」が作った変わり種。
だから?詳細なデータがありません。あしからず。
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