登録番号 第44号 琉球もろみ酢
特定農林水産物等の区分 第5類 農産加工品類 酒類以外の飲料等類(その他飲料等類)(もろみ酢)
特定農林水産物等の生産地 沖縄県
登録生産者団体 琉球もろみ酢事業協同組合
特定農林水産物等の特性 琉球泡盛のもろみ粕を原料とする非発泡性飲料。琥珀色で酸味があるが、主な酸味成分がクエン酸であるため、鼻にツンとくる刺激や酢酸臭がなく飲みやすい。
地域との結び付き 温暖で湿潤な亜熱帯性気候下では、酒造にあたり通常の生産方法では醸造途中で雑菌が増殖するリスクが高いため、伝統的に黒麹菌を用いた酒(泡盛)が製造されてきた。「全麹仕込み」により泡盛が製造される際に得られるクエン酸が多量に溶解した琉球もろみ粕を原料として使用。
*https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/i44.html より
「琉球もろみ酢」は、「琉球泡盛(1)のもろみ粕」を原料とする琥珀色の酸味を持った非発泡性飲料です。主な酸味成分はクエン酸であるため、他の酢と比べ、刺激や酢酸臭がなく飲みやすい特徴があります。
「琉球もろみ酢」はそのまま飲用されるほか、調味料など料理の材料としても利用されています。近年、健康情報雑誌や酢をテーマとした消費者向けガイドブックなどに大きく取り上げられたことで、健康飲料として高い注目を浴びるようになりました。
「琉球もろみ酢」は、最初に「琉球泡盛のもろみ粕」を、圧搾・ろ過することによって原液を作ります。
「琉球もろみ酢」は、原液自体もしくは黒糖などの甘味料、果汁、植物エキスなどを配合したものを対象とします。ただし、配合調整を行う場合には、原液の割合が最終製品である「琉球もろみ酢」の総重量に対し75%以上であることが必要です。
さらに、全ての生産行程が、沖縄県内で実施されます。
「琉球泡盛」の製造方法が琉球国(2)(現沖縄県)に伝わったのは14~15世紀ごろといわれています。その伝来ルートは、タイルート、東南アジアルート、中国・福建ルートと諸説があります。
沖縄県は一年を通じて温暖で湿潤な亜熱帯性気候下にあり、このような気候下では、醸造の途中で雑菌が増殖する危険に晒されます。地域では、これまでの長い製造の歴史により、雑菌の増殖を抑制する黒麹菌が醸造の過程で選ばれ、現在に受け継がれています。
1973年に、それまで豚の飼料や畑の肥料などに使われていた琉球泡盛もろみ粕を圧搾・ろ過し、黒砂糖を混ぜて販売した商品が「琉球もろみ酢」の最初の商品です。以降、43年間、琉球もろみ酢は沖縄県において生産され続けています。
「琉球もろみ酢事業協同組合」のすべての組合員が出荷規格に適合した「琉球もろみ酢」を製造しており、2012~2015年の生産量は、約190万本に相当するとされています。
(1)琉球泡盛:原料の米すべてを米麹にし、水と酵母を加えて発酵させた沖縄県の伝統的な酒です。
(2)琉球国:1429年から1879年の450年間、琉球諸島を中心に存在した王国です。
*https://gi-act.maff.go.jp/register/entry/44.html より
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