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イッピンNHK 「革に輝く小粋な文様~山梨 甲州印伝~」

2023-07-08 08:05:56 | イッピンNHK

 第76回 2014年11月25日 「革に輝く小粋な文様~山梨 甲州印伝~」リサーチャー: 生方ななえ

 番組内容
 細やかな文様が印象的な、おしゃれな財布や小物入れ。山梨県甲府市で作られる革製品「甲州印伝」は、鹿革の質感と、ぷっくりと盛り上がった文様が織りなす独特の「手触り感」が人気。実は、文様は「漆」でできている。革と漆、二つの天然素材から生まれる甲州印伝の魅力を、モデル・生方ななえが徹底リサーチ。型紙を使い、漆を盛り上げ、革に定着させる驚異の職人のワザ、さらに極上の触り心地で評判の「もう一つの印伝」も紹介。

*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201411251930001301000 より

 詳細不明につき、勝手に調べてみました。

 「甲州印伝とは」

 鹿革を加工する技術は、西暦400年代に高麗より我が国へもたらされたと『日本書紀』にあります。

 当時は紫草の根からとった染料や、あかねの根の汁で染めたりした鹿革に絵を描いたり、木版等で着彩をしていました。松ヤニなどをいぶしてその煙により着色した技法もありました。

 西暦900年代に入ると武人が鹿革を甲胄に使用するようになり、文様もそれまでにない小桜、しょうぶ、菱などが用いられ、種類も多くなりました。

 応仁の乱(1467年)以後、乱世を反映して革工は大いに栄えることになります。鹿革の軽さや丈夫さが重宝されたためです。1521年に誕生した武田信玄は、甲冑がすっぽり入る鹿革の袋を愛用し、それは「信玄袋」と呼ばれました。後に甲州印伝の礎となりました。

 1600年代には幕府に上納された渡来の品々の華麗な彩色に刺激され、これを国内で擬して造ったものを「いんであ革」と呼びました。これは、印度伝来を略した「いんでん」の語源となったともされています。諸大名は鞍で馬を飾り、自らも革袴や革足袋をもちいました。武士や町民も好んで巾着などの革製品を持つようになりました。
 1700年頃になると甲州の革工が革に漆を付け始めました、これは、松皮いんでん、地割いんでんとも言われ、革肌はきわめてなめらかなものでした。
 また京都の革工が更紗風の印伝革を造って人気を得、このころの句に「印伝を明けて橘二分で買い」というのがあります。
その後、明治に入り、海外より輸入された多様な革製品が日本で使われるようになったため、印伝も時代に合わせ様々な形に姿を変えていきました。

 1975年に県内数社で甲府印傳商工業協同組合を設立、1987年には甲州印伝は日本の伝統的工芸品として認定されました。

 1996年には山本誠が甲州印伝 伝統工芸士(総合部門)の称号を取得し、2018年には現社長 山本裕輔が同称号を22年ぶりに取得。現在総合部門では国内唯一の伝統工芸士です。

 印傳の山本では先人の仕事に敬意を払いつつ、新しい時代にあるべき甲州印伝の姿を日々探究しています。

 製造工程

 革の選定
 当社の特徴の一つである色とりどりの生地は、鹿革のマットで柔らかな手触りが馴染む日本古来の色を基準とした20色あまりのバリエーションを揃えています。
またお客様のご要望に応じて新色の研究・開発をおこなっています。

 型紙の選定
 当社では、約200種類の伊勢型紙を保有しています。
 伝統的工芸品である伊勢型紙は、重ねた和紙を柿渋で加工した型地紙に彫刻刀で彫り抜いたものです。
 漆置きの回を追うごとに傷みが進みますが、貴重な型紙をなるべく永く使用できるように常に最良の保管状態を心がけています。
 近年は新しいデザインの型紙やコラボレーション等によるオリジナルパターンも積極的に開発しています。

 粗裁ち
 商品それぞれの形に裁断するまえに、タガネを使って無駄がでないよう長方形に裁断します。

 漆付け
 漆付けの技法は、商品の大きさに合わせて粗断ちした鹿革に型紙を乗せて、漆をヘラで盛り付けていきます。
力を込めすぎることなく真直ぐに引いたあとには、美しい光沢の漆がぷっくりと盛り上がります。

 室
 漆付けの終わった鹿革は、温度・湿度管理のできる室(むろ)で数日間漆を硬化させます。

 型紙の洗浄
 漆付けに使用した型紙は、付着した漆が乾かない内に、急いで洗浄し拭きあげます。貴重な型紙のメンテナンスも重要な作業のひとつです。

 本裁断
 漆の硬化が終わった生地を製品金型を使って本裁断します。

 革漉き
 漉きは、革の縫い代部分を薄くし、均等な厚みに整える作業です。

 縫製加工
 製品の完成度は、縫製技術の高さで決まります。
 お客様に永く愛用していただくため、鹿革の柔らかさを失わないように、より美しく丈夫な縫製で一つ一つ仕上げていきます。
 裏地にも当社オリジナルデザイン生地を使用して丁寧に仕上げます。

 完成

 印伝の山本の製品は、色鮮やかで柔らかな鹿革と、数多くの伝統的小紋柄や、オリジナル柄が特徴です。
 幅広い世代のお客様に普段気軽にお使いいただけます。

*印傳の山本HP より

 「もう一つの印伝」とは

 番組を見ていないのでよくわからないが、単に「鹿革」を使った丁寧に作られた印伝を指すのか?


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