「親分、大変だッ」
ガラッ八は横ッ飛びに格子へ獅噛み付きました。
野村胡堂の『銭形平次捕物控』の冒頭である。
昭和6年(1931年)、「オール読物」創刊時に捕物帳執筆を頼まれ、原稿の締め切りに追われた氏は、心の中で「(困った)大変だ」との思いが、この書き出しの「大変だッ」につながり、一瀉千里に40枚書き進んだとか。
この話は1990年に、東京で開かれた社内誌講座に参加した折、池田喜作講師(当時PR研究会代表)から聞かされ、大いに感じ入ったものだ。
大宅壮一氏は『文章は最初の三行にあり』とまで断言する。
名作家の話とは比ぶべくもないが、凡人の拙ブログのネタ切れや、文章を認める際の書き出しに困った時、決まってこの話を思い出す。
※「銭形平次・・・」は以後26年間続き、長短あわせて382編という捕物帖の歴史の中で最長・最大のシリーズとして、今でも多くの読者に親しまれている。
順調に成長進む果物や果実的野菜たちの写真(本文と無関係)
果実的野菜イチゴ
ポポーのベイビー
ブンタンの花
ピオーネの花穂(かすい)
サクランボ
ビワ
イチヂク
スモモ