My Shack(私の無線室)
「ハムは趣味の王様である」とは、けだし世界の名言である。
電話級アマチュア無線の免許を取得(昭和62年10月28日)して、丁度丸20年になる。当初は「ハローCQ、こちらはJG4LBZ…」と、世界中の人々と交信する姿に憧れて手を染めた。併せて無線パケット通信をやるのが大きな目的であった。初物食いの小生としては、やや遅咲きの感は否めない。
わが師は小学校からの幼馴染I野であり、彼はNTTの技術屋で、電気には滅法通じており、アマチュア無線の先駆けである。小生と併せてもう一人幼馴染U住も誘い込み、お互いにアンテナ工事から始まり、3人のメンバーを中心にハムライフが始まった。8カ月遅れてかみさんと三男にも免許を取らせた。
初めのうちは、主に144MHZや430MHZ帯で3人の仲間と固定局で交信、わが家にあってはモービル(自動車)から波を出して交信を楽しんだ。その内にI野が改造ファックスを用意してくれ、3人の仲間内で「無線ファックス交歓」がしばらく続いた。
本来の目的であったパケット通信では、様々の情報が少ないながらも得られて面白かった。今で言うインターネット通信の走りであり、しかも無線通信である。
モービルでスタートしたが、行き着くところはHF帯(7MHZ、21MHZ、28MHZ)での国内外との交信である。単なる通信状況のレポートやQSLカードの1回限りの交換のみならず、時にはリピーター局と出会い近況報告などをすることもあった。
しかし、14~15年前から普及し始めた携帯電話やインターネットにとって変わり、アマチュア無線人気は衰退の一途で、最近では大きな無線アンテナの上がっている家を殆ど見掛けなくなった。
これを象徴するかのように、わが家もインバーテッドVアンテナ(15-meters high)が立ち、マイカーにはモービルホイップが残っているものの、交信は最近ほとんどQRT(送信中止)状態。
リグ(無線機)のためにもこまめに通電していないと良くないようだ。過日、思い出したように立上げようとしたら電源が入らない。
そこで今日はI野にSOSを出して来て貰った次第。「今更修理に出しても部品があるかどうか分からないし、あったとしても高い修理代につく。なければ不便だろうから…」と、かつてI野の嫁さんが使っていたリグTRIO TS-130Vを代替品として置いて帰った。持つべきものは友と深く感謝した。
久し振りにワッチ(受信)しているとグアムからのコンテスト(規定の時間内により多くの局と交信することで得点を競い合う競技)への参加局がある。早速に電波を出したところ1発でピックアップしてくれ「ファイブナイン59(RSレポートの最高値)を送ってくれた。
しばらく沙汰止みになっていたハムライフだが、これを機に復活してみようと思う。