てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

木人形も衣裳から

2008-04-12 15:22:15 | ファッションと美容
 リタイアを機に、これでこの先スーツに袖を通すこともなかろうと、倅どもの気に入って身の丈が合うのがあれば使ってくれと申し出、辛うじて三男がコートを貰ってくれた。が、これも一時のことで、ほどなく返してきた。ネクタイだけは次男と三男が今でも使ってくれている。

 案の定、冠婚葬祭時の礼服以外は、スーツもネクタイも出番がなく今日に至っている。ところが最近になって身だしなみの大切さを感じ出した。自由人だからと言って、いつもラフな恰好をしていると、品格まで疑われるような気がしてきた。年相応のスタイルでいいから、TPOに合わせて、いつもおしゃれでいたいと思うようになっていた。

 「本当は退社した時に(スーツの代わりに)作ってあげたかった」と言うかみさんが、某衣料品店の「改装閉店前のクリアランスセール」の折込チラシ広告をタイムリーに見つけ、促されて5年ぶりに思いがけず足を運ぶこととなった。
 かつてはビッグサイズコーナーオンリーで、品揃えも限定的であったが、ピーク時より5kgウエイトダウンのお陰で、お気に入りのジャケットが見つかり2着も求めてしまった。合わせてシーズンは終わったが、おしゃれなブルゾンも1着。(今どきブルゾンは流行らないらしいが)

 ブランドにはこだわらない方だが、ジャケットはalbante uomo製の淡いタータンチェック柄と、後一着は今は亡きAYAKO KOSHINOデザインによる上品な薄いグレイ系のもの。どちらも人間工学から生まれた特殊肩パットERGOPAD仕様で、とても快適な着心地感。
 ブルゾンはTROY BROSのトラベル裏仕様で、ファスナー付セーフティポケット、パスポートポケット、携帯電話ポケット、マガジンポケットまでが豊富についている。案内状には「レディス商品20%OFF」の割引券もついていたのだが、そちらは今回素通りした。

 一遍に衣装持ちになった気がして、嬉しくて帰宅してからもう一度鏡の前に立ってみた。木人形も衣裳から〈馬子にも衣装〉とはよく言ったもの。来る16日の比叡山団参がこの一張羅の着初めとなる。
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私のクールビズ

2007-06-04 22:26:50 | ファッションと美容
 クールビズがスタートして3年目の夏―。今年のトレンドは「かりゆしウエア」だそうだ。2005年の夏、小泉政権下で環境省が中心となって行なわれた、環境対策などを目的とした衣服の軽装化キャンペーンだが、政府はPRに余念がない。

 奇しくもこれに1年先駆けて、私もクールビズを実践している。リタイアする年の父の日に、二男家族から甚平をプレゼントされた。会社勤めを辞め、フリーとなった身の夏のインナーウエアとして、これほど相応しいファッションは他にないと自負している。

 惜しむらくは、人前では少々憚られることだ。日本の夏にピッタリの服といえば、やっぱり浴衣や甚平などの和服なのだろうが、甚平が果たして和服に入るのかどうか。小生は一線を画すると思うのだが。
 そしてもう一つ、ダイエットの上では大敵であるということ。ウエスト周りがゴムで、ラフがゆえについつい食べ過ぎサインを見逃し、見る間にひと夏でウエイトアップしたことだ。

 余談ながら、昔取引先販売所長と「(弊社の)社長を囲む会」を定例的にやっていた時のこと。ある年に社長から「お互いに肩肘張らず、自由な雰囲気の懇親会にするため、ネクタイをはずしてラフな格好で出席するように」とのお達しが出た。

 これを真摯に受け止め、「甚平にかんかん帽スタイル」で出席した御仁がいた。勿論、社長に非礼にあたらないか、事前にあれこれ調べた上での行動だった。
 当の社長がどう受け止めたかは定かでないが、誠にインパクトがあり、他のことでその日の話題の中心人物となった記憶がある。

 提唱者の政府与党幹部が揃って、地球温暖化対策を錦の御旗に「クールビズ」を売り物にして、好みのラフな格好で写真に納まってPRしている。どうもパフォーマンスに先走り、政治の浅はかさばかりが目立つ。
 年金問題を始め最重要課題が山積する中、せめて身なりだけでもキチンと整えて対処した方が、国民の目にも引き締まって見える。
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ひげよさらば!

2005-09-19 16:48:09 | ファッションと美容
 退職と同時に故あって蓄えていた口ひげと顎ひげをバッサリ切った。動機は色々ある。

 まず独断と偏見を承知で言うが、周りを見渡してもひげを蓄えた者には奇人、変人が多い。同列に見られるのは沽券に関わる。
 また私にとって、ひげは世を忍ぶ“仮面”だったのかも知れない。新生を気取って「ひげで生まれ変わった」くらいの積もりでいたが、実は無意識のうちに本質をカムフラージュする心理が働いていたのかも知れないと反省する。
 それと、ひげはいくら手入れが行き届いていても、どうも他人の目には不精にうつる。

 元々ひげを嫌っていた女房を始め、周囲の評判は上々。女房から聞きつけた次男は見もせずに「敬老の日に因んで、若返っていいことです」と賞賛の一報が入る。
 2年間蓄えてきたひげとおさらばして、丸裸にされたような気持ちとあわせて、正真正銘の我に返ったようだ。
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私のクールビズ

2005-09-11 06:21:01 | ファッションと美容
 この夏は甚平で通した。様々なメディアで取り上げられたクールビズだったが、甚平こそ私のクールビズだ。
 ただ甚平はまだ市民権は得てないと思われるので、外出着としてははばかられた。そして夏のインナーウェアーとしては楽で快適なのだが、体形保持の上からは感心しない。ガードルなどで締め付けるのは如何なものかと思うが、逆にあまりにもラフなのもよくない。ウエストは緩めるほどに、拍車がかかり際限がないということも会得した夏だった。
 いつしかクールビズからウオームビズの言葉が聞かれる時節になった。
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ひげ考

2005-05-08 09:44:33 | ファッションと美容
 髭はまだまだ日本社会では認知されて(市民権を得て)いるとは言い難い。サラリーマン、特に営業職にあってはなおさらだ。
 その反動と、日々の髭剃りの煩わしさ故に、リタイヤしてから蓄えだした私の口髭と顎鬚だが、当初から家内には頗る不評のようで未だに「嫌らしいから剃ったら」と言われ続けている。その度に「信念に基づいて伸ばしているもの」と粋がって反論はしてみるものの、自分の行為によって人様を不愉快にさせているとすれば、内心忸怩たるものがあるのは確か。
 翻ってみると口髭はさておき、他人の顎鬚はいかに手入れが行き届いていても不精に映る。そして思い出したように顎鬚だけは剃る。
 しかし、いざ剃ってしまうとどうも自分の顔が間抜けて見え、結局は伸ばす羽目になる。これまでその繰り返しで、目下、数回目の“他人には不評の髭面”である。
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