アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

アジアの中間層20億人が高級品を買うってぇ?

2012年08月19日 | Weblog
 私が大のドイツ好きであることは、これまで何度も書いてきました。ドイツ好きの理由は…
 1 同盟国として共に戦った。イタリアとは大違い。
 2 勤勉で知能が高い。
 3 戦後、奇跡的な復興を遂げ、経済大国、技術大国にのし上がった。
 その他の理由は、個人的なものなので割愛しておきます。

 現在、通商においてドイツは、欧州で独り勝ち。日本は成長するアジアのなかで、独り低成長にあえいでいます。日本は、同盟国ドイツに置き去りにされようとしています。
 ドイツに勝とうというのではありません。それはもう無理ですから。勝たなくても、「マネ」は出来るはずです。

 中国が輸入する3000CC以上の乗用車の価格…
 ○ ドイツ製・・・・1台、83,500ドル
 ○ 日本製・・・・・1台、39,000ドル
 ドイツ車は日本車の倍以上の価格!それでも、中国では、ドイツ車が売れる。中国人が好む外車は…BMW、アウディ、ベンツ、フォルクスワーゲン、ポルシェ…ドイツ車ばかり。
 この事実は、単なる中国人の好みではありません。ドイツの頑張りです。ドイツの明確な輸出戦略が功を奏しているのです。
 1 高価格品の輸出
 2 得意分野での世界市場確保
 この戦略で、徹底的に努力してきた結果、今があるのです。

 では、日本の戦略はというと…
 廉価な「普及品」を輸出する。20億人ものアジアの中間層に日本製品を売らなければ生き残れない。そもそも日本製品は品質にこだわりすぎ。高品質よりも低価格で売ろう!…結果論ですが、これがものの見事に外れてしまいました。
 アジアの中間層は、日本製品よりも韓国製品、中国製品を買いました。日本製品より安いということもありますが、「販売競争力」で二歩も三歩も日本が劣っているということです。まず第一に、廉価品を作るのであれば、韓国製、中国製より安くしなければ!

 で、今年の通商白書…「普及品の輸出から、高級品の輸出への転換」という内容になっている。安売り競争では勝てないから、ドイツに倣おうということ。恥も外聞もなく、「ドイツのマネ」をブチあげてきた。朝令暮改かよ?だけど…アジアの中間層20億人は、高価格品を買わないと思うけどね…?

 苦し紛れですが、ドイツをマネしようという態度は評価できます。もっとも、態度で景気が良くなれば苦労などないのですがね。