アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

NHKの塚原卜伝 でたらめな時代考証 

2013年02月19日 | Weblog
 塚原卜伝…子どもの時分マンガで読みました。強い剣豪…この日本語はおかしいか?強いから剣豪であって、弱い剣豪はないな。
 そうゆう話じゃないです。宮本武蔵が食事中の卜伝に勝負を挑んで斬りかかった。そのとき卜伝は、囲炉裏の鍋の蓋を盾にして武蔵の刀を受け止めた。この場面は、ほかの剣豪マンガにも必ずといってもよいほど出てきました。卜伝の逸話からヒントを得たものですね。私は、鍋の蓋は木製なのにどうして刀を受け止められるのか不思議でした。後に、武蔵が生まれるよりも前に卜伝は死んでいるため、卜伝と武蔵が勝負することはあり得ないと知りました。なーんだ、時代考証がお粗末な創作かと…ガッカリ。
 NHKが、「塚原卜伝」を放映しています。1月24日(木)から、連続7回。主演は、堺雅人。期待しましたよ。あの懐かしい、「塚原卜伝」ですから。

 し、し、しかし!衝撃のシーンが!どんなシーンか…
 街道を歩いていた卜伝が、茶屋に立ち寄った。先客は、5~6歳の男の子2人で、団子を食べていました。

 腹が立つやら驚くやら!テレビに向かって、「バカヤローッ!」と、怒鳴りつけたのは言うまでもありません。
 原作は 津本陽さんの、「塚原卜伝十二番勝負(講談社、1983年)」です。原作に子どもが茶屋で団子を食う様子などあるはずもない。悪いのは、脚本か、演出か?おかしいと思わない堺雅人もだめだぁーっ!バラエティー番組じゃないんだから!殺陣が、あり得ないものであってもそれは許せます。しかし、子どもに買い食いをさせる、これは許されません。

 1500年頃、戦国時代ですよ。どんな親か知りませんが、子どもにお小遣いを持たせて、「茶屋で団子を食ってきなさい」と送り出す。…あるかこんなこと!
 子どもの買い食いが咎められなくなったのは、つい最近ですよ。日本がいいかげんになってきて、子どもの買い食いに寛大になった。戦国時代は買い食いどころか、街道へも出られなかったはず。
 でたらめな時代考証です。こんなドラマを制作放映して、受信料を取ろうというのですから厚顔無恥もいいとこ。
 視聴者の多くが騙されますよ。「ああ、戦国時代は平和で民主的だったんだなーっ。子どもだけで茶屋で団子をたべられたんだぁ!」と、信じますよ。罪が大きいぞ、NHK!

 腹立ちは納まりませんが、次回も観ることにします。監視の意味で。