アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

子どもの自殺…扇動者は誰?

2013年02月16日 | Weblog
 なんとも、やりきれませんよ。小学5年生の男児が、「どうかひとつの小さな命とひきかえに、統廃合を中止してください」という趣旨のメモを残して自殺した。

 男児が通う小学校は、近隣の2校と統合されることになっている。男児の学校は廃校になり、4月から同級生が2つの小学校へ分かれることになっている。

 いじめを苦にした自殺があり、体罰に耐えられずの自殺がある。体罰にかかわる自殺では、なんと過去に遡り発覚してきている。そんな中での、統廃合を苦にしての自殺…。前者と後者では、「対人関係」と「対行政方針関係」という違いがあるが、自殺を扇動した犯人は同じ。
 「自殺すると、世論が味方してくれて、相手側へ制裁を加えたり、政治すら変えられるのではないか」と、思ってしまう。「自殺すると、マスコミが大騒ぎして犯人捜しをする。洗い出された犯人が自殺するまで執拗に…」ということ。自分の小さな命とひきかえなら、学校統合さえ止められるのではないかと…。

 自殺した男児は、約1年前から小学校の統廃合に反対する作文や日記を書いていたという。この段階で、男児が納得できる説明をする人がいなかったことが悔やまれるが、今さら何を言っても始まらない。周囲の大人達は、男児の死を無駄にしないために、今後、この段階を見逃してはなりません。

 自殺当日、男児がクラスで、「統廃合の賛否を尋ねる聞き取り調査」を実施した…。結果、全員が「統廃合はなくなってほしい」と回答したという。
 こうなると…統廃合中止運動の旗手である男児が、何らかの行動に出なければならなくなった。マスコミに騒いでもらって世論を味方につけるには自殺…「どうか小さな命とひきかえに…」。あまりにも悲しい。

 マスコミには、連鎖の自殺が起こる報道は一切慎んでほしい。何も報道しないのが一番良い。
 何らかの報道をしたいのであれば、「死んでも何も変わらないんだよ。自殺は、お世話になっている人々に迷惑をかけることなんだよ。人として大罪なんだよ」というメッセージを発信していただきたい。それがマスコミの贖罪ですよ。子どもを自殺へ追いやる扇動者がマスコミであるといういうことをしっかり自覚していただきたい。

 男児の冥福を祈るばかりです…