アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「ぐっすり」の語源、「good sleep」だったらおもしろかったのに

2013年02月07日 | Weblog
 子どもの頃…、「おやつ」などという気の利いたものはない。で、庭の「ぐみ」や「ぐすべり」を食べました。冬?冬は雪を食べました。んなわけはない。
 ぐすべりなど、まだ緑色の酸っぱいうちから食べる。熟して甘くなったら、ライバルが増えるので酸っぱいうちに喰ってしまおうと…。それほど、食べ物がなかったということですがね。

 「ぐすべり」が「グーズベリー(gooseberry)」という英語だったと知ったときには、目から洗面器大のウロコが落ちましたよ。では、日本語名はなんというか?あの、酸っぱい塊…。そのまんま、「酸塊(すぐり)」です。

 ガチョウ(goose)が、ベリー(berry)を食べるのか?やはり子どものころ、ガチョウを飼っている家がありまして…そこへ「ガチョウの卵」を買いに行くのが私の役目。放し飼いのガチョウが、攻撃してくるので怖いのなんのって…。あの、ガチョウたち…どう考えても肉食。「グースベリー」を食べるはずがない…?

 「Good morning」は、日本語にすると、「おはようございます」。これは、64年間日本人を営業しているものとしましては、不満です。なぜ、日本語で、「良い朝」としなかったのか?
 「くにおさん、良い朝!」
 「あっ、くにこさん、良い朝!」
 いいでしょう!この朝の挨拶。
 その点、「お早う」…早いからどうしたというんだ!…だったら、夜は、「遅ようございます」。昼間は、「早くも遅くもないようでございます」とか、「ちょうど良うございます」と、いうことにならなければなりません。

 なぜ、「良い朝」にこだわるかって?英語の、「Good morning」が実に素晴らしいから。特に、カルフォルニアの内陸部の朝は、「生きてて良かった」と感じる朝です。緑の大地から太陽が昇る。空は、紺碧。正しく、「良い朝」。

 「ぐっすり眠る」の、「ぐっすり」のルーツは、英語の「good sleep」という説があります。本当なら大変おもしろいのですが、まあ、都市伝説ですね。
 
 「ぐっすり」は…これも、諸説ありますが、おもしろいのは仏教用語からという説。修業の最中に、熟睡してしまうことを、「愚かにも修業中に!」→「愚修(ぐしゅう)」。「ぐしゅう」→「ぐっしゅう」→「ぐっしゅり」→「ぐっすり」。

 「ぐっすり」は、江戸時代から使われている言葉だとする説もあります。「清書帳」なる本に書かれているのだそう。読んだことはありませんがね。1725年(享保10年)の本といいますから、徳川8代将軍吉宗の時代。この時代に、「good sleep」は、無理。

 大言海には、「くづち(いびきのこと)」が訛って、「ぐっすり」になったと。
 いずれにしろ、good sleepが入り込む余地は、ないらしい。