いやはやクオリティの高い一日…!
幾多の試練を乗り越え、東大寺~春日大社~興福寺~暖暖~長谷寺と回ったところまで前回書きました。その続きです。まだ、一日が終わっていないのです。濃いっ!
さて、長谷寺(桜井市)から、お隣の橿原市にある、今井町へ。今井町は、現在も江戸時代そのままのたたずまいと情緒を残す町。約500棟の伝統的建造物のうち、国・県・市指定の重要文化財になっているものが、17件。民家建築の貴重な財産。
江戸時代、「大和の金は今井に七分(奈良県のお金の70%は今井町に集まっていた)」といわれるほど今井町の商業は繁栄しておりました。外部からの侵入者を拒絶して、独立した自治都市を築いてきた。
さてさて、目指すは、今井町の町家民宿「嘉雲亭」。カーナビに忠実に走っておりましたら、首尾良く今井町に侵入!「進入」じゃないのかって?あのね、「外部からの侵入者を拒絶した町」へ入るのですから、侵入でしょう!ジョークですがね。
道幅が2m。道の両脇に幅20cmの側溝。道は碁盤の目。直角に交わっている。クラウンなら入り込む気が起きなかったでしょうが、アクアなのでなんとかなるかなと進入。最初に十字路を左折しようとしたが、何しろ道幅が2m。直角に曲がることが出来ない。左前方の家のオジサンが心配して出てきてくれた。自転車で通りかかったオジサンさんも、誘導役をしてくれた。塾帰りの小学生も見物してくれた。前へ行ったり下がったり、町民のおかげで10数分でその場を脱出することが出来ました。「外部からの侵入者を拒絶した町」の面目躍如ということか。侵入者としましては、大変です。
「もういやだ!」と思いました。この日は、長谷寺の参道で酷い目に遭っていましたから…余計にネガティブになっていました。
カーナビの声:この先右折です。その先右折です。その先さらに屈折が続きます。
「嗚呼、もう嘉雲亭を断念したい」と、思いましたよ。かといって、バックすることも無理。前へ進むしかない。カーナビにしたがって次のT字路を土壁に向かって右折…。曲がれない。右後ろが脱輪まで1cm。左前はタイヤが半分側溝にはみ出していましたが、まだ落ちてはいない。外部からの侵入者を拒絶した町なんだなあ…。
このカーブで集まった人たちは…
進入してきた車に家の一部を壊されたオバサン。そのオバサンの所で世間話をしていたオバサン。進行方向右2軒前の客だったオバサン。その客を送り出したオバアサン。仕事帰りの40歳代の女性(この方がいい働きをして下さった)。そして、先ほどのカーブで誘導役をしてくれた、自転車に乗っていたオジサン。そのオジサン曰く…「このカーブ、絶対曲がれないと思ったから来てみたんだぁ。やっぱりなあ」。舐めてるけど、ありがたい。総勢6名の応援を頂き、なんとかこのT字路を脱出。カミサンは、「コメツキバッタ」と化し、何度、「アリガトウゴザイマス」を繰り返したか分からない。私は、今井町でミイラ化するのではないか思っていました。ピラミッドの内部に入った時の感じとオーバーラップさせていました。
このT字路で嘉雲亭までを直線距離にすると、40m。それなのに・・・。
「どこへ行くの?」という質問に、
「嘉雲亭へ行きたいんです」と、答えると…
「聞いたことないねえ?この辺には、ないよ」
・・・嘉雲亭、そんなに無名だったとは!(実際、インターネット、旅行雑誌には堂々と載っています。地元の人向けには、宣伝していないらしい)
兎にも角にも、生きて嘉雲亭に到着。もの凄くクオリティの高い一日でした。このような経験は二度と出来ない。
自分の事ながら、「よくやった!」と思いました。有森裕子モード。達成感、成就感にヒタヒタと浸って、薄暮の今井町へ夕食に出掛けたのでありました。
幾多の試練を乗り越え、東大寺~春日大社~興福寺~暖暖~長谷寺と回ったところまで前回書きました。その続きです。まだ、一日が終わっていないのです。濃いっ!
さて、長谷寺(桜井市)から、お隣の橿原市にある、今井町へ。今井町は、現在も江戸時代そのままのたたずまいと情緒を残す町。約500棟の伝統的建造物のうち、国・県・市指定の重要文化財になっているものが、17件。民家建築の貴重な財産。
江戸時代、「大和の金は今井に七分(奈良県のお金の70%は今井町に集まっていた)」といわれるほど今井町の商業は繁栄しておりました。外部からの侵入者を拒絶して、独立した自治都市を築いてきた。
さてさて、目指すは、今井町の町家民宿「嘉雲亭」。カーナビに忠実に走っておりましたら、首尾良く今井町に侵入!「進入」じゃないのかって?あのね、「外部からの侵入者を拒絶した町」へ入るのですから、侵入でしょう!ジョークですがね。
道幅が2m。道の両脇に幅20cmの側溝。道は碁盤の目。直角に交わっている。クラウンなら入り込む気が起きなかったでしょうが、アクアなのでなんとかなるかなと進入。最初に十字路を左折しようとしたが、何しろ道幅が2m。直角に曲がることが出来ない。左前方の家のオジサンが心配して出てきてくれた。自転車で通りかかったオジサンさんも、誘導役をしてくれた。塾帰りの小学生も見物してくれた。前へ行ったり下がったり、町民のおかげで10数分でその場を脱出することが出来ました。「外部からの侵入者を拒絶した町」の面目躍如ということか。侵入者としましては、大変です。
「もういやだ!」と思いました。この日は、長谷寺の参道で酷い目に遭っていましたから…余計にネガティブになっていました。
カーナビの声:この先右折です。その先右折です。その先さらに屈折が続きます。
「嗚呼、もう嘉雲亭を断念したい」と、思いましたよ。かといって、バックすることも無理。前へ進むしかない。カーナビにしたがって次のT字路を土壁に向かって右折…。曲がれない。右後ろが脱輪まで1cm。左前はタイヤが半分側溝にはみ出していましたが、まだ落ちてはいない。外部からの侵入者を拒絶した町なんだなあ…。
このカーブで集まった人たちは…
進入してきた車に家の一部を壊されたオバサン。そのオバサンの所で世間話をしていたオバサン。進行方向右2軒前の客だったオバサン。その客を送り出したオバアサン。仕事帰りの40歳代の女性(この方がいい働きをして下さった)。そして、先ほどのカーブで誘導役をしてくれた、自転車に乗っていたオジサン。そのオジサン曰く…「このカーブ、絶対曲がれないと思ったから来てみたんだぁ。やっぱりなあ」。舐めてるけど、ありがたい。総勢6名の応援を頂き、なんとかこのT字路を脱出。カミサンは、「コメツキバッタ」と化し、何度、「アリガトウゴザイマス」を繰り返したか分からない。私は、今井町でミイラ化するのではないか思っていました。ピラミッドの内部に入った時の感じとオーバーラップさせていました。
このT字路で嘉雲亭までを直線距離にすると、40m。それなのに・・・。
「どこへ行くの?」という質問に、
「嘉雲亭へ行きたいんです」と、答えると…
「聞いたことないねえ?この辺には、ないよ」
・・・嘉雲亭、そんなに無名だったとは!(実際、インターネット、旅行雑誌には堂々と載っています。地元の人向けには、宣伝していないらしい)
兎にも角にも、生きて嘉雲亭に到着。もの凄くクオリティの高い一日でした。このような経験は二度と出来ない。
自分の事ながら、「よくやった!」と思いました。有森裕子モード。達成感、成就感にヒタヒタと浸って、薄暮の今井町へ夕食に出掛けたのでありました。