アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

岩戸を814kmも投げた神様

2024年11月09日 | Weblog
 日本最古の古典、古事記が完成しておよそ1300年。
 幼少時、両親に語り聞かせていただきました。
「ヤマタノオロチ退治」「天の岩屋戸」「因幡の白ウサギ」「海幸彦と山幸彦」…。
 ワクワクドキドキしながら聴いていたものです。

 1300年経った今でも、古事記は新しいと思います。
「親子の絆、軋轢」⇒正しく現代に通じる!
「兄弟げんか」⇒現代も同じ!
「男女の恋愛や嫉妬」⇒現代そのもの。
「生と死」⇒これは言うまでもなく、誰にでも平等に、絶対に訪れるもの。

 よく言われるのですが、「古事記とギリシャ神話に共通点がある」。
 おもしろがり屋の私としては、「古事記がギリシャ神話の影響を受けていたら面白いのになあ」とも思いましたが…
 どうやらそれはなさそう。似ている部分があるのは、「人が考えることに大きな違いはない」ということでしょう。

 古事記とギリシャ神話の共通したところとして、よく挙げられるのは、「天の岩屋戸」の話でしょうか。

 古事記⇒天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩屋戸に隠れ、高天の原(たかまがのはら)も葦原中国(あしはらのなかつくに 高天の原と黄泉の国の間にあるとされる世界)も暗くなる。暗いと農作物が育たなくなる。そこで、天宇受女命(あまのうずめのみこと)が岩屋戸の前で、天照大神の気をひこうと滑稽な踊りをした。

 ギリシャ神話⇒…デメテル(穀物・大地の神)は、神殿に閉じこもった。大地から何も生えなくなった。ある女性がデメテルを慰めようと、滑稽なしぐさをしてなごませた。

 いかがですか?酷似していますよね。
「滑稽なしぐさ?」…女神様を笑わせるしぐさ…。一体どんなものだったのでしょうか?
 実は、このしぐさで「あるモノ」を見せるらしいのですが、これも古事記とギリシャ神話で一致しています。
 なぬ?「なぜ、あるモノとは何かをはっきりと書かないのか」って?か、か、書きにくいからです。

 口語訳、マンガ、CDも出ています。天地の始まりから推古天皇の時代に至るまでの神話や物語、伝承、歴史…ホント、面白いです。

 素朴すぎる疑問ですが・・・天の岩屋戸って、宮崎県高千穂町にあるのですよね?と、ところが、三重県志摩市にもありました。京都府にも、奈良県にもあるらしい!本当は、どこにあるのが正しいのか?
 なぬ?「そんなことはどうだっていいだろう」って?良くないですよ!

  天手力男(あめのたじからお)が、二度と天照大神が隠って岩戸を閉めないようにするために、岩戸を外してぶん投げました(蹴飛ばしたという説もあります)。(表記の不統一がありますが、岩屋戸も岩戸も同じです)
 岩戸はどこまで飛んでいったか?長野県の戸隠まで飛びました。だから地名が「戸隠」。
 どこから「ぶん投げた」のかをはっきりさせたいもの。なぜなら、飛距離が曖昧では公認記録にはならないから。

 宮崎県高千穂町から戸隠までの直線距離は、814kmです。三重県志摩市から戸隠までは、261kmです。これほど距離が違うのです。
 天手力男さんの投てきの記録を残すにあたり、どこから投げたのかが違っていたら記録にならないですから。