アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

シェムリアップ 「アンティークマンのカンボジア」第2話 

2009年09月20日 | Weblog
 カンボジア王国、シェムリアップ空港の建物を出ると、タクシーやバイクタクシーの運転手が大勢待機している。我々一行4名は、ツアーの申込をしておいたのでガイドさんが出迎えてくれた。今度のガイドは、天童よしみではなく、額の広い50歳ぐらいの男性だった。有名人に例えると、ソフトバンクの孫社長。額から頭頂へかけての部分がそっくり。

 ベトナムではバイクタクシーには怖くて乗れませんが、シェムリアップでは安全(ホントカ?)な様子。空港から市街地まで(およそ10km)は、均一料金で1USドルと決められているので「ボラレル」ことは…ないらしい(人によって言うことが違いますから、鵜呑みには出来ませんが)。暗闇へ引っ張り込まれて、「ホールドアップ」ということもない…らしい。この均一料金は、いつまで続くか分からないです。ホーチミン市でも、空港~市内までのタクシー代金が均一で5USドルだったのに、今はそのような協定がなくなっている。もっとも、善良なタクシーでメーター通りなら、5USドルより安い(場所によりけり)。
バイクタクシーは、人力車をバイクで引っ張るような乗り物。乗客定員は、2名となります。 シェムリアップ空港は、市内まで非常に近い、世界でも便利な空港の一つでしょう。

 5時間待たされ、ホーチミン市の空港を発ったのが午後6時半をまわっていた。1時間かからずにシェリムアップに着いのですが、すでに真っ暗。およそ14万人の人口があるということですが…暗い。
 街灯なんですが…点灯していないのです…。街灯自体がない道路も。つまり、車も、バイクタクシーも、真っ暗な道路を進むわけです。街灯があるところでも点灯していないのはなぜか?省エネでしょうね。街灯点灯は、国王が通るときだけなのだという。このような情報は、旅行ガイドブックには出ていません。役に立たない情報だってか?イエイエ、「直接選挙で選ばれる国王」を崇拝している事実として、私ども外国人としては知っておくべきことです。なお…道路は、悪いです。簡易鋪装です。未舗装箇所もあり、赤い土埃が舞っていました。

 空港からの道に、アンコールワットの正面に出るコースがあり(早い話が、T字路の突き当たりがアンコールワット)、我々を乗せた車はそこを通りました。闇にアンコールワットのシルエットが浮かんでおりました。

 孫社長は、「ポルポト軍は頭がいい」この言葉を繰り返しておりました。それは、地雷を使ったから。…地雷は殺人が目的ではなく、負傷させるのが目的の武器。
 100人がポルポト軍を攻めたとする。1人が地雷を踏んで負傷した。生きているから放置しておけない、負傷していない4人が介抱したり搬送したりしなければならない。と、いうことは、20人が地雷を踏んだら、80人が救助業務にあたるのでポルポト軍を攻める兵士はゼロということになる。だから頭がいいという。また、地雷は地面に埋めるだけではなく、樹木にも取り付けていた。草むらのヒモに触れると、地面と頭上の両方の地雷が爆発するような仕掛けも…人を傷つけることについて、頭がいいということですね。

 ポルポトが死に、地雷撤去作業が始められた。シェムリアップは観光都市としての復活を始めた。1990年代には、カンボジア国内の政治情勢も安定。シェムリアップは、カンボジア国内では、もっとも繁栄している町となった。(カンボジアは最貧国の一つで、平均月収は約30USドル)。もちろんその繁栄は、アンコール遺跡群観光のお陰にほかなりません。

 シェリムアップ市街中心部に、日本が支援して設立した小児病院がありました。いいぞ、日本!無料診療なので、多くの人々が集まる。そのため病院周辺の宿泊施設や食堂が恩恵を被る。いいぞ、日本!高速道路の無料化は、44都道府県の知事が反対。もし財源があるのなら、このような「人を助ける事業」へ回せ!大枚を叩き、時間をかけてETCを付けた私の身にもなって見ろ!

 シェムリアップのホテルは、五つ星の「ル・メディリアン・アンコール」。3階建ての大きなホテル。3階建てなら低いだろうって?アンコールワットより高い建物は認められていないのです。よって、3階建てはギリギリの高さ。ホテルの庭園は、迷うほど広い。散歩では、コブラに注意しなければなりません。
 午後9時をまわっていましたが、ホテルのプールへ。カンボジアのプールで、夜中にアクアウオーキングに励む日本人のオヤジも少ないでしょう。また、自慢が増えました。このプール、競泳用の所もあり、ジャングルの中の雰囲気にしたといころもあり…暗闇のジャングルプールは、ワニが出てくるのではないかと心配でした。

 シェムリアップ(Siem Reap)、「リアップ」なので、少し期待しておりました。髪の毛が生えるんじゃないかと。しかし、ミノキシジルのリアップとは無関係で、「シャム人敗戦の地」という意味なのだそう。17世紀に、クメール人がシャム(現在のタイ)のアユタヤ王朝の軍隊に勝利したことにちなんでこの名前があるんだって。

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