アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

笹の葉さぁらさら…血液も、さぁらさら?

2008年08月28日 | Weblog
   笹の葉さぁらさら…血液も、さぁらさら?
  
 物事に固執するのが、還暦パパ。特に言葉については、良く分かっていない割にうるさい。いつも気になるのが、「血液さらさら」。初めて耳にしたとき、「さらさらは、おかしいでしょう!いつから血液が粉末になったんだ?」と、思いましたね。私の頭の中で、「さらさら」は、アスピリンなのです。念のため、広辞苑(新版が出る度に買っているので増える。古い広辞苑、捨てるわけにもいかず…)を引いて見たら、「さらさら」は、次のようになっていました。
1 乾燥した軽くて薄いものや小さいものが、触れ合って発する連続音。また、そのさま。
2 浅い川の水が小石などにあたりながらよどみなく流れる音。お茶漬けをかき込む音。また、そのさま。
3 流れるように字や絵をかくさま。
4 油気・粘り気・湿気がなく心地よく乾いているさま。
 これらによると、「血液さらさら」は、日本語としての使い方は間違いではないようです(上記、2、3の意味があるので)。くどいですが、私の中では、1と4なんです。粉であり、乾いているものなのです。しかし、今や完全に定着した日本語なので、「血液さらさらを、血液スイスイに換える友の会」の設立は止めておきます。

 「血液さらさら商法」なるものまで現れているそうで・・・「身に着けると血液がさらさらになる」などとうそを言い、ブレスレットなどを一本数十万円で販売、計約1,390万円をだまし取ったケースで判決が出ています。この件の犯人は、組織犯罪処罰法違反、早い話が、「組織的詐欺」。
 裁判長は判決理由で、「中高年層の健康不安につけ込んだ極めて巧妙、悪質な犯行。保健所の立ち入り検査後も販売を継続し、犯意はどんよくで大胆」と述べています。血液さらさらに関わる被害者は、全国で約8,000人、被害総額は20億円以上にのぼっているそうです。
 「健康にいい」は、中高年への殺し文句ですよ。貯金をはたいても買う気になるんですよ。入院中に、「体にいいんだわー」と、養命酒を飲んでいた年配の女性もおりました。赤ワインが体にいいと聞いて、飲み過ぎて体を悪くした人もいます。口先では、「早く死んでも悔いはない」みたいなことを言っていても、深層では、少しでも長生きしたいんです。

 この種の詐欺グループは、「科学的な根拠がありますよ」という実験をして信用させる。還暦パパによる、詐欺師の実験再現・・・・

 詐欺師のオッサン:(客に)ちょっと血液を採らせてください(と言って、血糖値測定の針で一滴採血。それを、顕微鏡で見せる)。
 詐欺師のオッサン:ありゃー!こりゃ大変だ!お客さんの血液ドロドロ!コレならいつ心筋梗塞になっても、脳梗塞になっても不思議ないです。大変だあ!
 客:どれどれ(顕微鏡をのぞき込む。血球が重なっているためドロドロに見える)、ウワー本当だあー。どーしよう?
 詐欺師のオッサン:ではこのブレスレッドを着けて。もう一度採血させてください。(血液を顕微鏡のスライドガラスにカバーガラスを強く押し付けて広げる。薄く広がった血液は、さらさらになったようにみえる)さあ、ブレスレットを着けた血液がどうなったか、お客さんの目で確かめてください。
 客:ウワー、ウワー!こ、こ、これは!買います、買います、ブレスレッド。例え100円ショップのインチキでも(←これは言わない)。30万円で、瞬時に血液さらさらなら安いもんです。え~い!50万出すからすぐに売ってぇ~!
 と、まあこういう感じで、20億円丸儲けです。

 随分内情に詳しいなあ?本当は、還暦パパが詐欺師なんじゃないかって?いえいえ、詐欺はもう3年前に足を洗いました。え?日本語がおかしいって?「詐欺に手を染めていたのに、足を洗うなんておかしい?手を洗いなさい」ってが?ハイハイ、手も足も洗います。ついでに、腹も。少し黒いので。

 「血液さらさら」の反対は、「血液ドロドロ」ということですが、こちらの方は、日本語として普通ですね。欲を言えば、さらさらの反対ということで、「ざらざら」つまり、「血液ざらざら」に、してほしかったですぅ。「私の血液はざらざらです」…血管内部に引っかかりそうですぅ…。

 哀れ自慢ではありませんが、還暦パパは、血小板が多いです。普通の人の、2~4倍です。つまり、血液が凝固しやすい。心房細動(心房が凄い速さで動きます。心室が凄い速さで動いてしまうと、アウトです)もあるため、血栓を予防しなければならず、「血液がスイスイ流れる薬(ワーファリン)」を服用しています。
 血液のスイスイ度は、「トロンボテスト」というテストで値を見ます。現在は、健康な人の5倍のスイスイ度です。それなら、血栓の心配が少ない。脳梗塞・心筋梗塞を起こしづらいからいいんじゃないの!と思うでしょ。そのための薬ですから、それはそれでいいんです。問題は、毛細血管の隅々まで血液が行き渡っているので、ちょっとしたことで出血。しかもなかなか止まらない。状況を書いただけで、愚痴のつもりは、「さらさら」ありません。

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