今朝の新潟日報のコラム「日報抄」を、皆さんはご覧になりましたか?今日の日報抄の書き出しは、没後39年となる寺山修司の詩「さらばハイセイコー」の書き出しから始まっていました。
ふりむくと
一人の少年工が立っている
彼はハイセイコーが勝つたび
うれしくて
カレーライスを三杯も食べた
ハイセイコー。バブル前に少年期・青年期を過ごしたボクらの世代にとって、「ハイセイコー」の名は初めて覚えた競走馬の名前であり、何か夢に向かって突き進む象徴のような存在でありました。地方競馬で生まれ育ち中央競馬でその名を轟かせたハイセイコーの姿は、エリートに打ち勝つ雑草魂のシンボルだったのであります。
ちなみに、寺山修司の詩の続きには、次のようなフレーズもあります。
ふりむくと
一人の車椅子の少女がいる
彼女はテレビのハイセイコーを見て
走ることの美しさを知った
ふりむくと
一人の受験生が立っている
彼はハイセイコーから
挫折のない人生はないと
教えられた
ふりむくな
ふりむくな
後ろには夢がない
ハイセイコーがいなくなっても
全てのレースが終わるわけじゃない
人生という名の競馬場には
次のレースをまちかまえている百万頭の
名もないハイセイコーの群れが
朝焼けの中で
追い切りをしている地響きが聞こえてくる
前置きが長くなりました。「ハイセイコー」という固有名詞に異常に反応してしまいました。そういう年代なんです。失礼しました。おそらく日報抄の作者も同世代なんでありましょう。
さて、このハイセイコーの話題で始まった今日の日報抄は、この後の話題はわがアルビレックスの舞行龍ジェームズ選手に移行します。2008年にアルビに加入するも、レンタルでJFLのチームを渡り歩き、「チャンスが来るように毎日必死でやってきた」経験を糧に、アルビに合流してレギュラーポジションに定着した彼の姿を、ハイセイコーの姿に例えて記述しています。
下積みの5年半近くを、「成長するために」過ごし、「ビッグスワンでプレーする」という夢を実現させた舞行龍の姿は、ある意味で夢を追う青少年達のモデルになる生き方です。ボクらが舞行龍に魅力を感じるのも、そんな下積みの努力、雑草魂に惹かれるのでしょうね。さぁ、大宮戦でも、雑草魂を遺憾なく発揮してもらいましょう!頑張れ!舞行龍ジェームズ!
こちらは、8月の甲府戦の後に新潟日報に掲載された舞行龍の記事です。これから、もっともっと新聞やテレビに登場することをになるでしょう。楽しみですね。
※追記ですが、名古屋は天皇杯2回戦で長野(JFL)に負けたようであります。サッカーは怖いですね。ちなみにFWの先発は貴章と永井。鳥栖は大学生(佐賀大)相手に10-0の勝利だったそうです。ふーん、そういうチームもあるのね。