音を離す時は手首から持ち上げることを「蝶々」とレッスンでは言っています。
この手首、苦戦する生徒さんが割と多いです。
何の問題もなく上手くできる生徒さんもいますが、そうではない人が割とどころか圧倒的に多いです。
音を最後まで聴くことに気付くと変わってくると思っておりましたが、つい最近始めた手首のエクササイズをしてみて、そういうことではないなと気付きました。
腕を支えておく力が働いていないことが原因ではないかと。
このエクササイズをしてから鍵盤の上でしてもらうと、どの生徒さんも手首を使うことが出来ます。
手首が固いと思っていた大人の生徒さんも出来ます。
下の動画のように、反対の手で手首を動かす方の手の指を軽く握ります。
2回ほど手首を上に上げる動きをした後、3回目は上げた手首をそのままスッと抜いていきます。
「上まで上げる」ではなく「抜く」の表現の方が良いと思います。
鍵盤で弾いた時に、弾いた指には鍵盤と接触した感覚は残したまま手首を持ち上げると思いますので、その意味で「抜く」の方が感触が残る感覚があります。
鍵盤の上で行うと、指先に重心が載らないと手首を自由に動かせないと思います。しかし、反対の手で指を軽く握るこの方法ですと、その負担はありません。
ヴァイオリンのかたが弓を動かす時の手首のために使われている方法が、ピアノでも活用できると分かりました。
このエクササイズをすると、肘を張る生徒さんや肩まで上げる生徒さんがいます。
ピアノを弾く時の良くない癖をこのエクササイズで知ることもできます。
想像しているものと違う動きを人はするものだと気付かされます。