おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

こいぬたちのワルツ

2023年11月06日 | 不思議な音の国

不思議な音の国上巻を使っている間に弾くことのできる、聞き覚えの曲がいくつかあります。

イリーナ先生も色々とされていますが、全く同じものでなくとも良いわけです。


私はよく、「こいぬたちのワルツ」を弾いてもらっています。
はじめの一歩にも載っている曲です。

よく知られている「チョップスティックス」「トトトのうた」のことです。これを両手同時に弾かず左右右と弾いていきます。


鍵盤のドレミの位置を覚える段階で使えます。
目的はそれだけではなく、指先の支えや腕の重さを使って弾くことです。

この曲は3の指で弾いた方が良いです。
よく2の指で弾いてしまう生徒さんがいますが、そうすると大抵鍵盤の端を手首を低くして弾いてしまいます。

これでは腕の重さが鍵盤に載らないので、3の指で鍵盤の真ん中を弾くようにすると良いと思います。


私はこの曲を弾いてもらう時に、こちらの楽譜を渡しています。

音符の読み方はまだしていない段階なので、これは絵を見てもらうために渡しています。

手前のダックスフンドは耳をかじってケンカしています。
これは最初がファソソと隣同士でぶつかっているので、「なんだよ、ぶつかるなよ」と言っているのかも、と話します。

奥の白い犬は仲が良さそうです。
これはミソソと3度離れた所を表している設定にして、鍵盤がひとつあいていると「仲良しな音がする。少し離れたから踊りやすくなったのかな」と話しています。

そのあと少しずつ音は離れて、最後は遠くなってバイバイ。


この曲は初めから全部やると覚えにくいところがあるので、後半の8小節から覚えてもらうと上手く行きます。

後半を覚えたら、「もっと長く弾くことが出来るんだよ」と言い、「離れて寂しくなったから、少しずつ近付いてまた最初と同じように踊るの」と言って、覚えにくい所をやると上手く行きます。

あの折り返しの所です。ドを何回弾くか分からなくなり、どこを弾くか覚えにくい所です。


曲を覚えることだけが目的ではないので、良くない弾き方をしていたら必ず直す必要があります。と、イリーナ先生の動画を拝見して私は甘々だったので、自分に言い聞かせることにしました。

腕の力みや指の力み、指先の支え等は出来るだけ早く直す必要があり、直りが速いほど他のことに時間が使えます。


イリーナ先生のレッスン動画を拝見して、上巻で習わない弾き方だからまだやらないでおこうと考える必要はないのだということも分かりました。

短いレガート程度は、「さあ、ねましょう」の全音符で腕を外側に開くことをしたら出来るわけです。


やりたいことがたくさんあります。
上巻の生徒さんのレッスンが待ちきれません。

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結構あっさり

2023年11月05日 | 不思議な音の国

ミラちゃんの第24回のレッスンを見終え、25回目を少し見ましたら、5歳になっていました。この間に誕生日を迎えたのですね。

そして、第25回のレッスンの初めに耳で覚えたハ長調のキラキラ星を弾き終えたところで、上巻修了。

あら・・

あっさり


楽譜はト長調なのですが、本人が自ら弾いていた調性なので、それを変えることはなさらず尊重されたのだと思います。



上巻修了に24回かかっているということは、週2回が月に3週で計算すると月6回レッスン。ということは、4カ月で上巻修了。

投稿日をチェックしてみましたらやはり4カ月。

途中、イリーナ先生の3週間の休暇はあった気がしますが・・


私の生徒さんは週1回レッスンですので、上巻修了に平均8カ月かかります。
ということは、進みが遅いわけではない・・
私も途中で休みが2~3週入りますし、条件は同じです。

ホッ

速い生徒さんは16回で終えているので、週2ペースにしたら2カ月半弱で上巻が終わっていたことになります。

凄い・・


速いことが良いという意味ではありませんが、その生徒さんたちは優秀だったのだと今頃わかりました。ミラちゃんより1~2歳上ではありますが・・

そして、他の生徒さんたちも特別時間がかかっているわけではなかったと言えます。今頃になってもっともっと褒めておけば良かったと思いました。

私自身も、のらりくらりと時間をかけ過ぎていたわけではないと、5年目にして少し自信が持てました。


しかし、内容は薄いのが私のレッスンです。


イリーナ先生のレッスンを拝見すると、予習に関してはあまり手取り足取りしておらず、1回一緒に音を読んだら後は家でやって来てという具合。どんな曲か弾いて聴かせることも、最初の頃は少しされていた気がしますが、後半はほとんどされていなかったと思います。

参考になったのは、復習に力を入れていること。
家でランダムにページを開いて習った曲を毎日弾いてね、とミラちゃんに言っています。

聞き覚えも少なくなく、5曲は覚えてもらっていたと思います。すぐに終えた曲もあれば何度もレッスンで弾いてもらっていた曲もあります。


レッスンを要領よく進めること、音の美しさに関しては見逃さない、集中力を持ってレッスンに臨んでもらう。

生徒にできることは本人の力に任せ、先生は専門家でなければできない注意をする。この段階では深く美しい音で弾くことを絶えず促す。

レッスンが週に1回と2回では、分かるようにして帰すことに差が生じるものの、私自身は生徒さんを手伝い過ぎていたようです。


下巻からのレッスンも楽しみです。
まだ投稿スピードに追い付いていないので、まだまだ頑張って見なければ


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カーネギーホール マスタークラス 3日目

2023年11月04日 | コンサート情報

メゾソプラノのディドナートさんのマスタークラス3日目。最終日のレッスンです。

オペラのレッスンは面白いものだと思い拝見しました。

役柄の人物をどう設定するかで、歌い方、音色が変わり、それをスッとやってのける生徒さんたち。

ピアノ演奏ではここまでガラリとキャラクターを変えて同じ曲を演奏することはないので、同じ音楽でも別の世界を見させてもらった感じです。


チェリストでもあるノルウェーの女性受講生のイマジネーションの豊かさは拝見していて楽しく、感心しました。

様々な設定を振って、彼女の力を舞台関係の人に知ってもらう意図もあると思いますが、楽しいやり取りです。


最初に歌った女性は、完璧を求め自分を追い詰めていた生徒さんです。前回のレッスンでは歌のレッスンはひとつもせず、そのことについて話されていました。

今回の彼女は、心なしかリラックスし音楽を楽しんでいる様子。ドラマティックな声をしています。彼女の変化に泣けてきました。

完璧へのこだわりに対処する方法を学ばないと、それはあなたの敵になる。あなたが完璧になったとしても、そこに私たちが入るスペースはない。自分を受け入れ、脳、身体、呼吸を柔らかくすることが出来れば全てがはるかに良いコンディションになり、あなたにチャンスが与えられる。完璧に自由であることを目指しなさい。そこは呼吸が自由に流れる場所、感情が自由に流れる場所、今まで学んできたことに固執しない場所です。

心が声に直結している声楽家ならではのお話。ディドナートさんならではのお話なのかもしれませんが、感動的な3日間のマスタークラスでした。


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カーネギーホール マスタークラス 2日目

2023年11月03日 | コンサート情報

メゾソプラノのディドナートさんのマスタークラス。

2日目の動画も見入ってしまいました。

1日目より少し厳しさが出てきています。


ピアノでこの感覚はなかったなと思ったこと。

あるハーモニーで、「あなたはコードの上に声を着地させています。着地するのではなく、中に入り込むように」

と言われた後の生徒さんの声が、全く違うものとなっています。ちょっと感動です。しかし難しいことのようで、その後何度も違うと言われています。


コードの中にメロディーが入り込むようにという感覚、私には新鮮です。

ハーモニーが変化する時に、その音色に合わせた声にすることを意味しているのかもしれません。

ハーモニーを直接自分では演奏しない声とコードが弾けるピアノでは、声の方がこのような時は難しいのかもしれませんが、自分のことを考えると、ピアノで弾いても単にコードにメロディーを乗っけているだけということは少なくない気がします。


3人目の受講生の時に、とてもとても大切なお話をされています。

ディドナートさんは生徒さんがどんな心の状態にあるのかを見抜いていらして、歌の途中で客席に背中を見せて歌わせたり、オペラの場面の心情を横から監督のように声掛けして歌に集中させています。

受講生が歌い終えてから、客席の反応に「見て」というジェスチャー。
良く聞こえませんが「音楽はお客様と共有するためのもの」といったことを仰っている様子。

マスタークラスでこのようなお話をされるのはなかなか無いのではと思いますが、長い時間を使い話されていることがあります。そして、その話でレッスンを終えています。


歌は様々な人の人生を生きることもあってか、人の心情にとても敏感な感性を持っていらっしゃると同時に、プロとしてどうあるべきかもきちんと伝えていらっしゃいます。




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カーネギーホール マスタークラス

2023年11月02日 | コンサート情報

メゾソプラノのジョイス・ディドナートさんのマスタークラスの動画を拝見してみました。

彼女のことは、コロナ禍で演奏家が活動できない時に、アーンの「クロリスに」を弾き歌いされている動画を偶然見て、歌もお上手ですがピアノも上手だなと思い聴いていました。それ以前は彼女のことは全く存じませんでした。

その彼女がカーネギーホールのマスタークラスに登場していたので、このクラスになると声楽のレッスンはどのようなことをするのだろうと思い、ちょっと拝見してみました。


英語なのでよくわからないものの、声楽家が何を考えて歌っているかを少し知ることが出来、2人目の生徒さんまで見入ってしまいました。

やはり、レガートのことは声楽の方もとても重要なことのようです。
ムーティのオペラアカデミーでもレガートのことはよく仰っていました。

レガートは、声楽家にとってはピアノより容易なことかと思っていたところが私にはあるので、今回ディドナートさんのレッスンを拝見し、歌も色々と難しいことがあるのだなと思いました。


言葉があるので、子音の中でレガートしなければならないとか(指摘があった所は)、子音を発音するタイミングで生き生きとしたリズムが生まれたりとか、ひとつの子音を強く発音するだけで音色がガラリと変わったりとか。


最初の生徒さんは、長くチェロを弾いていた方のようで、歌詞なしでチェロを弾くように歌ってみてと言われたら、別人のように音楽が生きたものになりました。

音符を歌うのではなく、パフォーマーになっているとディドナートさんも興奮気味。



声もアップやダウンがあるのだということも知りました。
上に向かう声、下におりる声。それも長く伸ばす部分ではなく、私には全く聞こえてこなかった一瞬の音です。

ピアノの人には不可能ですが、例えば4分音符で、その始まり・中間・終わりで演奏できる要素がたくさんあると。
声だからこそピアノよりずっと細やかに表現できる分、大変だなと思いながら、弦楽器、管楽器もそれができるわけで。

ふと、カントロフの演奏が何か他の人と違うと感じるもののひとつがここにある気がしました。ひとつの音が変化する感じがある気がします。彼自身、音を押さえつけず歌のように(声のようにだったか・・)演奏したいと話していたと思います。


ディドナートさんのマスタークラス。音(声)を作り出す、音楽を表現する。ピアノを弾く人にとっても参考になるレッスンだと思います。


それにしても、声楽家は明るい。
ピアニストのレッスンとは先生も生徒も違うなぁ、とそんなことも興味深く拝見しました。




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作曲家を知ろう!ヴェルディ

2023年11月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

気温が高いので、今日から11月とは思えません。

まだコートを着ることなく外出できます。


さて、今月生徒さんに聴いてもらう作曲家はヴェルディ。

ビゼーでさえ誰も名前を知らなかったので、ヴェルディを知っている生徒さんは皆無。


ヴェルディは私財を投じ音楽家のための憩いの家、カーサ・ヴェルディを作りました。

年金の8割を払えば貧富の差なく住むことが出来る音楽家のための家です。

音楽家の老後を考えた施設を作る発想を持っていたとは驚きです。

あなたにとっての最高傑作は?の質問に、「このカーサ・ヴェルディ」と答えているそうです。

ヴェルディ | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 


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