アマゾンわんわん日記 2018

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「3びきのやぎの がらがらどん」

2015年04月13日 | 読書
多くの方が子どもの頃に読んだ絵本だと思います。



原作はノルウェーの民話。
マーシャ・ブラウン 絵
瀬田 貞二 訳
福音館書店

たぶん、一番日本で知られている版?

物語はごくごく単純。

3匹のヤギたちが、山に草を食べて太りにいこうとしました。
ヤギたちの名前は、どれも「がらがらどん」



でも、途中、谷川にかかる橋の下には、恐ろしい「トロル」という怪物が住んでいます。



トロルはやってくるヤギたちを食べようとしますが、うまく言いくるめられて、逃がしてしまいます。

そして、最後に一番大きなヤギに粉々に殺されてしまいます。





内容を良く考えてみたら、まったくひどい話だと思います。
でもね、これが2,3歳ぐらいの子どもたちに大人気なんですって。

お話がごくごく単純だということも、子どもたちに人気の理由かもしれませんね。
一匹目も二匹目も同じ具合にして橋を渡っていきますから。
そして最後に「怪物 トロル」がやっつけられる。
テレビのヒーロー物と同じ具合?
大人の視点からすれば「トロル、結局ご馳走を全部逃して、おまけに殺されちゃって気の毒に...」なんて思ったものでしたが。

もう一つは、この日本語のリズムかもしれません。

ちょっと一節を抜粋してみると...

「のぼるとちゅうの たにがわに はしがあって、そこを わたらなければなりません。
 はしの したには きみのわるい おおきな トロルが すんでいました。
 ぐりぐりめだまは さらのよう、 つきでた はなは ひかきぼうのようでした。」

抑揚がつけやすく、リズミカルに声に出して読むことができます。

また、大中小、それぞれの大きさのヤギの声色を分けたり、トロルの気味悪い声を真似たりしながら読むと、聞いている子どものどきどきはらはらしている様子がよくわかりました。

そんな具合に、我が家も娘が2歳ぐらいの頃、毎晩のようにこの本を読んでいました。一度読み終わっても、「もう一回、もう一回」と繰り返してせがまれることもありました。
これは、やはり「翻訳」のちからでしょう。
今でも、たまに声に出して読み返すと、今度は娘でなく読んでいる本人の私のほうがどきどきしてきたりして...

日本語のリズムを感じることのできる、楽しい絵本だと思います。
コメント (6)
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