リオデジャネイロ市へアレンゴ地区で学校襲撃事件が起きてから、8年が経ちました。
2011年4月7日、朝の授業が始まったばかりの市立学校に、一人の卒業生がやってきました。
卒業生は「今日 ここで講演をすることになっている。」と警備員に話、校内に入りました。
彼はすぐ近くの9年生(中学3年生)の教室に入ると、持ってきた38口径の銃を持ち。生徒に向けて銃撃を始めました。
主に男子生徒は手足を、女子生徒は頭を狙って撃ったそうです。
10人の女子生徒、2人の男子生徒を殺し、その後 犯人は自分の銃で自殺しました。
襲撃の動機は、この学校に通っていた時代に「いじめ」を受けていたことと、この頃世界中で問題になっていた「イスラム過激主義」に影響を受けたことなどと言われています。
この学校は障碍者を積極的に同じ教室で勉強させている学校で、事件が起こった時にも 目の見えない生徒や歩けない生徒を助けながら、多くの生徒たちが逃げ、中には撃たれてけがをしてしまった生徒もいたそうです。
2015年9月、リオデジャネイロ市によって亡くなった12人の生徒の銅像が学校内に設置されました。
銅像について、親御さんたちが自分の子を思い出し涙する一方で、「事件のことを思い出して辛くなる」とか、「死んだ人を見て暮らすのはつらい」などというコメントもあるそうです。
ある親御さんは、自分の子供の姿を再び見るのはつらすぎると、銅像にすることを断りました。
その代り、娘を火葬にした日に その場で目にした青い蝶の姿を銅像にしてもらったそうです。
この事件を機に、学校入り口での持ち物のチェック体制、入校者の制限など厳しくなりはしました。
しかし、その後もロンドニア、そして先日のスザノと、一向に収まる気配がありません。
その多くの原因が「いじめ」に端を発していることも確かです。
この「もともとの原因」をどうするか、社会全体え考えていく必要があるのではないかと思います。