ブラジル人はフェスタ(パーティー)大好き。
お誕生日だっていえば フェスタ。
卒業だっていえば フェスタ。
これは 娘の高校の卒業フェスタ。
なにかお祝い事があれば 必ずフェスタがある。
そのフェスタ、きちんとした会場を借りて 人をご招待してやろうとすると、これがまた お高いのよ。
場所代、食べ物代、飲み物代等々。
もちろん、こじんまりと家族だけでお祝いをするっていうこともあるだろうけど、お友達を呼んだり 親戚を呼んだりして 多くの人を一緒に祝いたいってこともあるものね!
そうなるといろいろ手配をするのは大変。
そこでフェスタ屋さん(フェスタ代行業)が必要になるのよ。
わが家は娘のお誕生日のフェスタ、最初のフェスタは全部自分たちでやったのね。
それはそれは大変だったわ。
風船のデコレーションを作るだけで、指の皮がむけたし…
これに懲りて次からは代行業者に頼んだの。
面白いことに、自分たちだけで準備した時と 業者に頼んだ時と出費はあまり変わらなかったわ。
まあ、世の中そんな具合にできてるのね。
さて、リオデジャネイロでフェスタの代行業者による大掛かりな詐欺事件が起こりました
被害にあったのは 7つの大学の100人以上の生徒。
ブラジルは日本のように大学で一斉に卒業式をしないで 各学部ごとになるから、大学数は多くてもそう被害者数は多くはならないのね。
州立大学のある学部では、責任者の生徒が先生方の席の設置具合はどうなっているか確かめようと、少し早目にフェスタ会場についてみると…
真っ暗…
そこで初めて詐欺にあったことに気が付いたそうです。
別の大学の卒業生は ほかの大学でこうした詐欺が起こっていることを聞き 慌てて業者にコンタクトを取ろうとしたら、すでに連絡が取れなくなっていました。
同じ業者で卒業のフェスタを予定していた公立高校は すでに生徒たちにフェスタのキャンセルを伝えました。
フェスタに参加予定だった各卒業生たちは それぞれ2800レアイスから3500レアイス すでに支払っていました。
ある被害者は フェスタできるはずだったドレスを手にして「私は15歳のフェスタも 高校の卒業フェスタもできなかった。だから今回こそはと勉強しながら働いてお金をためて 楽しみにしていたのに。」と話していました。
悲しいことに こうした「フェスタ詐欺事件」は今はじめて起こったわけではないし、リオでだけ起こっているわけではないのよ。
以前から ブラジル全国で起こっているの。
また、フェスタの内容が契約の時に聞いたのと違うというトラブルは、もっとひんぱんに起こっています。
食べ物の数や質、飲み物の量、お祝いのケーキが聞いていたものと違うとかね。
私が一度経験したひどいフェスタは、トイレの水が全く流れないの。
フェスタ会場の飾りつけも申し分ない、食べ物も飲み物も十分。
でも、トイレの水が全く流れないし、水道からも一滴も水が出ない。
近くにいたガルソン(ボーイ)に「水が出ないんだけど」って尋ねたら、「今日の夕方から 水を吸い上げるポンプが焼けてしまっているんだ」とのこと。
じゃあ一体、調理場の衛生はどうやって保っているの?
トイレのトラブルなどが起こることを承知で、フェスタを始めたの?
水を運ぶトラックを頼むこともできるのに、なぜそれもしないの?
フェスタに招待してくれた方には申し訳なかったけれど、早々に失礼してしまいました。
これも一種 詐欺みたいなもんよね。
その後まもなく、このフェスタ会場は閉鎖しました。
楽しみにしていたフェスタが 二度と思い出したくないような出来事になってしまうのは、本当にひどいことだと思います。
楽しい思い出だけを残したいよね。