アマゾンわんわん日記 2018

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腹が減るということ

2019年09月15日 | ブラジル雑記

夫に憑依した風邪、一週間前の私と全く同じような状況をたどっています。

午前10時ごろゴルフから戻って来た夫、「なんだかすごく疲れたー」と言ったまま 自室で眠っちゃいました。

かれこれ3時間?

吐き気や頭痛がないだけまだいいですけどね。

あとは回復に向かうことと思います。

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先日 国立地理統計院から「ブラジル国民の生活状況調査2018」の結果が公表されました。

それによると、調査した全国1820万人の0歳から14歳までの子供のうち、43,4%の子供が貧困状態の中で暮らしているという結果が出ました。

子供が貧困状態だということはもちろんその家庭がということで(その子供が育つ家庭があればという話ですが)、一か月の生活費が406レアイス(約1万円)以下だということです。

国内で貧困状態の子供ー貧困層の家庭の割合が特に多いのは東北海岸部、及び北部です。

これらの州でも貧困層の子供は都市部よりも農村部に多く、特に東北海岸部の内陸の農村部では、長年の干ばつにより貧困は深刻な状態になっています。

多くの子供たちは勉強よりも生活を支えることを周囲から期待されます。

家庭の仕事を手伝うことはもちろんですが、中には都会に出て生きていくために泥棒などを働く子供たち、お金を稼ぐために自分の身を売る少女たちもいます。

こうした子供たちは十分に教育を受ける機会もないまま成長するため、大人になる前に妊娠してしまう子も多く、貧困の連鎖が続くことになります。

これほどの状態でなくても、私たちの身の周りでも子供の貧困に関するニュースは日常的に耳にします。

例えば、公立校では学校で「おやつ(メレンダ)」が出ます。

このメレンダを出すお金が自治体になかったり、場合によってはそのお金を横領されてしまったりして、子供たちに「メレンダ」を提供できない場合があります。

農村の公立校の場合、この「メレンダ」が一日のうち唯一の食事になる子供が多くいるのです。

学校で「メレンダ」が出ない場合、農村部の子供たちは長い時間をかけて歩いて学校へ行って、空腹のまままた歩いて学校から戻ってくることになります。

「メレンダ」を出すお金がないために、学校が閉鎖されるというニュースは アマゾナスの州内でもよく耳にするニュースです。

2003年に貧困家庭に一定金額を支給するという Bolsa Familiaという貧困家庭の援助制度もできましたが、貧困をなくすところにまでは及ばず、中にはこの制度を悪用して援助金を不正受給する人たちも出てきて、大きな問題となってきています。

上の地図にもありますが、こうした貧困状態をなくすために ブラジル全体で1か月に102億レアイス(約25億円強)必要だということです。

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マナウスの街中には今 ブラジル人ではない(という話ですが)「貧しい(と思われる)」子供たちがあふれています。

信号出て停止するたびに、薬局の入り口に、子供たちは車も窓に張り付いては小銭をねだります。

また、「小銭をあげる」ということが、本当にその子のためになることなのかどうか、心配な面もあります。

色々な団体が寄付を募りますが、それも実際に寄付したお金がどうなるのか、疑問になることも。

「腹を減らした子供」を本当の意味で援助するにはどうしたらいいのか、本当の意味で「腹を減らしたことのない」ペケママは、わかりかねています。

 

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