アマゾンわんわん日記 2018

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パンタナールの火事

2020年09月02日 | ブラジル雑記

ブラジル中央部、マットグロッソ州と南マットグロッソ州に広がる「パンタナール湿原」は、ユネスコの自然遺産にも登録された自然豊かな場所です。

 中央の黄緑部分がパンタナール湿原

雨季にはその多くの部分が水につかり、様々な動植物が生息する場所としても知られています。

 川のほとりには多くの鳥たちが

ところが、ここのところの地球温暖化の影響でか、今年のパンタナールは異常な乾燥状態になっています。

極端な水不足で森も土地もカラカラに乾き、自然に発生した火災は瞬く間に燃え広がりました。

8月半ば、遠く離れたアマゾンに住む私たちのところにも、パンタナールの大規模火災のニュースが届くようになりました。

パンタナールでは同郷の方がロッジを経営しています。

同郷くんのロッジは大丈夫だろうか?

メッセージを送ってみると、幸い手を尽くして何とかロッジ敷地への延焼は食い止めたとのこと。

とりあえず 胸をなでおろしました。

しかしその一週間後、彼のSNSにとんでもない記事が...

人為的な火の扱いにより、ロッジの枯草の野原に火が放たれ、その火は折からの寒冷前線の強風により あっという間にロッジの敷地のほとんどを焼き尽くしたと。

ついその前の週に「ロッジの土地は守れそうです。動物たちの生息地も何とか救えそうです。」とメッセージをいただいたばかりでした。

強い寒気の北上で、少しでもパンタナールの火災が収まってくれればいいねと夫と話をしていたのに、かえってその寒気のせいで強い風が吹き 火災がひどくなっていようとは考えてもみませんでした。

周囲の方たちとともに何とか火をコントロールした彼は、すぐに焼けだされた動物たちが生き延びるために「動物たちのエサになる野菜や果物を寄付してください」とのお願いをSNSに投稿しました。

 

これに近隣の商店などが応えてくれました。

  近隣の人たちから集まった野菜や果物

これを火災の熱が治まった場所に置くと…

動物たちが一生懸命に食べる姿がそこに…

ちょうどパンタナールはこれから繁殖の時期を迎えるとのことで、様々な動物たち(絶滅危惧種の動物を含む)が命をつないでいけるかという心配があります。

命を落としてしまった動物たちもたくさんいるでしょうが、せめて生き残った動物たちにはたくましく生を全うし、命をつないでいってほしいと思います。

つい先ほど同郷くんのSNSに投稿された動画から、一枚の景色を切り取りました。

雨など全く降っていない焼野原。

それでも そこにこうして逞しく生えてくる植物たちがいる。

また、雨が降り 植物が実り たくさんの動物が自分の生を生きる、パンタナールが一日も早くそういう姿を取り戻してくれることを祈っています。

 

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