ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

小星の書展2022 学生揮毫コーナー

2022年09月24日 | 日記
9月23日(金祝)です。「小星の書展」内の企画として、学生揮毫コーナーを実施しました。私も行く予定でしたが急遽、大学の仕事が入ってしまったので、道具・材料を前日の夕方に取りにきてもらい、学生と地域の皆さんにすべてお任せしました。参加してくれた学生は2年生の大畠ひまり、藤本陽、1年生の小出聖来の3名です。このうち女子2名が学生書道グループである「シャインズ」のメンバーですので、シャインズの活動の一部でもあります。
世話係をしてくださった美馬市の中妻さんから、画像を送っていただいたので紹介します。









学生3名と中妻さん、また図書館長と職員さんの6名で記念撮影です。



11時から15時までの4時間で、全部で47枚の色紙・ウチワに揮毫し、大勢の皆さんに喜んでいただきました。学生も良い経験が積めました。この展覧会は徳島県内のケーブルTV   12chからも取材を受けており、その放映予定は10月18日(火)からだそうです。

小星の書展は、10月2日(日)までです。まだの方は、どうぞお出かけ下さい。




浙江大学への遠隔講義2022 

2022年09月23日 | 日記
9月20日(水)・21日(木)両日の15時~17時、中国の浙江大学の中国芸術研究所(日本の大学院にあたる)向けに、本学の森上洋光教授が遠隔特別講義を実施しました。これは、四国大学大学院文学研究科が2007年以来交流を続けている事業の一環です。昨年は、浙江大学の池長慶教授が、四国大学大学院文学研究科向けに遠隔特別講義をしてくださいました。コロナ禍前は1年交代で互いの大学を教員が訪問して特別講義をおこなっていたのですが、コロナ禍で遠隔形式にしています。昨年はTingTangという中国のアプリを使いましたが、今年はZoomを使用しました。

浙江大学との事前連絡や翻訳に関しては、本学大学院文学研究科の修了生で、今年の4月から京都芸術大学の非常勤講師を勤めている渡邊浩樹先生にお願いしました。彼はコロナ禍前に浙江大学に留学経験があり、教授たちとも昵懇です。

当日、森上先生は研究室の机にPCを置き、隣では大学院1年生で、在日中国人の河原玲青さんが通訳のお手伝いをされました。



浙江大学側でも女性の通訳が入り、21日(水)の最初には、私と浙江大学の池長慶先生が互いに挨拶をした後、森上先生の講義に入りました。


講義は基本的にパワーポイントを使ったものです。



講義は、2日間にわたって実施され、熱心な質問もたくさんありました。特に、日本と中国の書道の考え方や表現、教育制度の違いに関する質問が多かったです。講義が一通り終了した後は、四国大学の書道文化学科の活動紹介や、学生の書道パフォーマンス、VR書道の紹介ビデオ(YouTube映像)を放映して楽しんでいただきました。




互いに良い刺激になった2日間でした。この形式を使うと、通訳さえ調達できれば、移動の時間や費用をかけずに、世界中のどんな国とでも交流ができます。距離の壁が取り払われる時代になったのだと、本当に驚くばかりです。

静岡での学会参加

2022年09月19日 | 日記
9月16日(金)~18日(日)、静岡大学で実施された全国大学書道学会、全国大学書写書道教育学会に参加してきました。学会が17日・18日なので、前日の朝徳島を発って、15時には静岡市に到着、時間が少しあったので、静岡県立美術館を訪問しました。時間節約のため、駅からタクシーで移動しました。


「絶景を描く」というテーマで、日本の江戸時代の南画家と、同様テーマで西洋画も展示されていて、いろいろ考えることができました。


また、ここにはロダン館が併設されていて、ロダンの青銅彫刻がたくさん見れたのは、予定外の収穫でした。ロダンとその周辺の芸術家の芸術への考え方は、長野県の彫刻家だった荻原碌山や、彫刻家・詩人・書家であった高村光太郎、画家で書家でもあった中村不折に大きな影響を与えていますので、以前から関心を抱いていました。

ここは、たくさんのロダン作品が置かれていて驚きました、係の方にお聞きしたら、フランスのロダン美術館との交流が深いためということです。


男性の彫像の一体です。青銅製でしっかり作られていますから倒れるはずはありませんが、傍で見るとこちらに倒れてきそうに見えます。バランス感覚が絶妙です。



有名な「地獄の門」です。この上部で座って下を覗きながら考えているダンテの小さな像が後に拡大されて単独で表現されるのが、有名な「考える人」です。


思った以上に大きくてびっくりしました。像全体の高さは私の身長より大きいです。これは詩人ダンテがモデルですが、ロダン自身を表現しているとも言われています。これも「地獄の門」を見た後に、下を覗きながら考えていることを知って見ると、重心はかなり前にあって、バランス感覚は絶妙です。



美術館の帰りは、静岡電鉄を使って新静岡まで移動、歩いてJR静岡駅まで行き、南口で見たのが、「久能山東照宮三百年祭記念塔」です。大正4年に建てられたこの塔は、元は別な場所にあったのを、昭和になってここに移動したそうです。この題字はすべて独特の隷書で書かれ、おそらくは日下部鳴鶴の書です。

署名もあったはずですが、今はその面は銅板で隠されていてちょっと残念でした。鳴鶴は大正11年に亡くなっており、大正4年頃は日本書壇で最も活躍していた書家です。譜代である旧彦根藩の藩士だった鳴鶴は、徳川家康に対して深い尊敬の念を抱いていましたから、これを書く人物としては適当だったと思います。東照宮までは行く余裕はありませんでしたが、後で調べると、県立美術館のさらに少し南の海岸沿いだったようです。



静岡市は、大政奉還以後に徳川家が本拠地とした場所ですから、書道も大切にされてきた土地です。地酒のラベルも良い書が使われていました。


17日(土)には、全国大学書道学会が静岡大学人文学部で開かれました。院生の高嶋さんも準会員になり始めて参加されました。


5つの研究発表をお聞きし、質問もしました。今回は私は発表はしませんでした。


会は15時半に終了したので、高嶋さんと他大学の知り合いの先生お2人の4人でタクシーに乗り込み、駿府城跡前の市民ギャラリーにて実施されている会員半紙作品展を鑑賞しました。私も出品しています。森上先生や渡邉先生の作品もありました。


18日(日)は、静岡大学教育学部で、全国書写書道教育学会が開かれました。4つの研究発表をお聞きしました。


午後に総会の司会をさせていただきました。
最後に人文学部に戻って、宮澤正明先生の講演「書写教育の過去・現在・未来」をお聞きしました。長野県で高校教員をしている頃から、よく研究会で教えを受けてきた先生です。


様々な知識を得て、また考えた学会でした。コロナ禍になってから2年半ほど、対面での学会には参加できずにおりましたが、今回は久しぶりにこのように参加して勉強できました。

学習は自分の住んだ町でももちろんできるものではありますが、やはり旅行して、歴史風土・環境の異なる場所で様々な人と学ぶと、刺激の大きさが異なるので、記憶にも定着しやすいと思います。つまりは自分の思考や行動様式の中に組み込まれやすいということです。日下部鳴鶴が、書の勉強のために重要なこととして、書を書いたり作品を鑑賞することに並んで、「読書」と「旅行」を挙げていますが、視野を広くして、人間的スケールを大きくしてこそ初めてスケールの大きな書が書けるのだと思います。書をその人の論文と置き換えても同じです。様々な学問分野で「学会」が各地で実施される理由も、ここにあります。遠隔でPC上で参加する学会も確かに勉強にはなりますが、やはり実際に移動して、対面で参加すればその刺激の大きさが異なります。

台風14号が近づいているので、講演会終了後に急いで帰宅しました。新神戸までは新幹線、その後、徳島までは高速バスでしたが、鳴門ICで高速道路を降りて徳島市に向かう国道から、いきなり強風が吹き初め、21時半に帰宅後に本格的になりました。22時以降は高速道路も不通になったそうで、19日(月祝)は西日本の方通網はほとんど不通でしたから、危機一髪の帰還でした。

大学院文学研究科でのハイブリッド授業

2022年09月12日 | 日記
9月12日(月)です。大学院文学研究科の前期の集中講義「書道史特論(中国)」の後半が2日間にわたって始まりました。講師は滋賀県から松宮貴之先生に来ていただいています。受講生は2名です。両名とも社会人です。1名の方がお仕事の都合で2日間大学に登校できなくなって、今回初めて実施したのが標記の「ハイブリッド形式」の授業です。これは、対面授業と遠隔授業の混合形式という意味です。私は現在、文学研究科の科長を務めているために、この授業の準備も担当しています。


教室には松宮先生と院生の河原さんが座り、その様子をビデオカメラで撮影して、「キャプチャーボード」」という小さな機械を経由してPCに入れます。PCは画面の方を座学者の方に向けて、もう一名の受講者である高嶋さんの顔がZoomで大きく映し出されるようにしています。

音声は、PCからも入出できますが、音質はどうしても硬くなりますので、昨年度、大学院で購入した専用スピーカーを接続しています。このスピーカーは本体と子機があって、机の上に置けて音質もソフトです。人がそこに座っているかのような臨場感がありますし、子機にはコードがついていて離れた人の声をマイクとして拾うことができます。スピーカーの本体は松宮先生の前に、子機は河原さんの前に置きました。授業は順調に進んでいました。
この日は、松宮先生の著書を使用した講義・演習が中心でしたので、文学館の小講義室で実施しましたが、2日目は筆も使うので、書道文化館の実習用の広い教室を使用しました。



コロナ禍以後、遠隔授業が一般化して、Zoomを使用する機会も増えましたが、いままで対面と遠隔を混合して使用する機会がありませんでした。今回は、より質を高めるために、ビデオカメラ・キャプチャーボード・専用スピーカーも使用しましたが、最低限、PC1台かスマホがあって、WiFiで常時接続できる環境さえあれば、ハイブリッド授業は可能です。この形式をもっと活用すれば、仕事・健康・距離などの問題でどうしても参加できない授業にも、参加できるようになります。もし仮に一定期間入院して学校に休む学生がいたような場合も、授業が受けられる可能性があります。不登校問題の一部も解決するでしょう。これは教育や仕事の世界でもどんどん活用すべきだと思いました。

小星の書展2022 搬入

2022年09月06日 | 日記
9月6日(火)、台風11号の接近で風雨の中でしたが、12時に大学に集合し、自家用車で3名の学生を同乗させ、13時10分に美馬市立図書館に到着しました。美馬市には台風の影響はほとんどありません。少し距離が離れると天候はこんなに変わるのかと驚きました。
学生2名と脇町の協力者4名が既に到着されていました。この日に参加した学生は書道文化学科2年生の新垣祐樹、大畠ひまり、谷口風稀、藤本陽、1年生の小出聖来、竹内友里の6名です。
図書館職員の皆さんと、地域の皆さん、学生たちが互いに自己紹介をしてから、額を箱から出して、どんどん展示を始めました。隣り合う作品は、同系でなく、額の布の色も少し異なるように注意しました。










図書館ですので、書架の間の壁に何か所か展示する場所があります。本を選んだり、読む合間についでに書も鑑賞していただくことができます。図書館風景の一部になった書作品です。普段、わざわざ書道展に行かない方も、これなら鑑賞していただけます。









展示が終了した後は、藤本君と大畠さんに、小星の書展の看板を書いてもらいました。図書館の入口2か所に展示してもらいます。




全員で記念撮影をして終了。時間は予定通り15時でした。約2時間の作業だったことになります。
この後は、中妻さんが、全員を近くのうどん店に連れていって、うどんを御馳走してくださいました。展示作業で結構動いたので、小腹のすく時間帯で、おいしくいただきました。

「小星の書展」は明日、9月7日(水)から10月2日(日)まで。9時~17時まで開館しています。毎週火曜日と、第3木曜日は休館日です。どうぞ、ご鑑賞ください。全部で61点の作品が展示されています。