7月14日(日)、午後、徳島市藍場浜公園で行われた水都祭に参加しました。これは、主催者である徳島青年会議所から依頼されて、書道文化学科の学生8名の協力で、「うちわで書道」というブースを運営しました。
参加してくれたのは、3年生の青木君・仲道君、2年生の白井さん・山口さん、1年生の後迫さん・西村さん・丸山さん・山村さんです。3連休の中日で、テストも近いのに、ボランティアとして積極的に参加してくれました。
徳島は水の都です。河口部の川に囲まれた島がいくつか集まった土地です。陸上交通が主流の現代ですが、水上交通によって成長した都です。会場の藍場浜は元は藍玉を保管して輸送するための倉庫が林立していた場所でした。
近世中期から明治30年代にかけて、徳島は藍玉の販売で経済が発展し、全国10本の指に入る大都会でした。その時代には、文化も発展し貫名菘翁の様な有数の書家も出現したのです。
祭は、子供のためのイベントが多く、たくさんの親子連れが来ていました。
テントに2か所の揮毫テーブルを設置して、1テーブルには4人がかけて揮毫できるようにし、そこに学生がついて個別指導をしました。まだ文字を習っていない年代の子供には絵を描かせました。最初に半紙で文字を練習し、うちわに書いた後は、印を押します。印は石では写りません。うちわの骨が邪魔するからです。昨日、消しゴムに「水都」「徳」などとカッターで彫って作りました。普通のハンコ用の朱肉を使います。乾燥が速いからです。
2時に開始し、5時に終了するまでに、200名以上の方が訪れて、オリジナルデザインのうちわを作っていかれました。うちわは主催者の提供、墨や道具は四国大学で準備しました。
当初は学生が交替で対応し、時には他のブースで食べ物を食べたりということを考えていましたが、学生たちが休む時間がないほど ひっきりなしに人が訪れました。
子どもたちが書いていると楽しそうなので、一緒に来た保護者も一緒に書いたり、コスプレをして祭りを盛り上げていた若者たちも、書道に挑戦して楽しんでいました。
外国の方も大勢来られました。右下写真は、ハワイから来られた一家の子供が、学生の指導で「ハワイ」と書いているところです。書道は国際交流にも極めて有効なことは先般のブログでも述べた通りです。
学生も多忙でしたが、とても楽しそうでした。このような経験は、将来書道塾を経営したり、書道の教員になった時に必ず活かされるはずです。
また、イベントの中で書道がこれだけ人気を集めるとは、多少驚きもありました。人々が書道に強い関心を抱いていることが証明されました。
今日作られた書道のうちわが、各家庭で使われ、また街で使われ、それを見た人がまた書道に興味を持ってくれるといいですし、今日初めて書道をした幼い子供たちが、やがて高校生になった時に書道を選択してくれるかもしれません。このような地域活動への参加は、大きな意味での「書道の営業活動」であるともいえます。
この日は猛暑で、さらにゲリラ豪雨もあり、湿気むんむんの中で汗をだらだら流しながらで、シャツは汗だらけになりましたが、さわやかな気分で一日を終えました。考えてみたら、このところ毎週末はイベントや大会に出ていることに気が付きました。なかなか忙しいです。