ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

わくわく日曜市 4周年

2012年12月23日 | インポート

Dscn2659_212月23日(日)、朝8:00に徳島市紺屋町に行ってきました。今年で4周年となる「わくわく日曜市」に買い物に行ったのです。

しばらく前に、徳島商工会議所の多田さんに依頼されて、授業の中でこの日曜市のラベルを学生に書いてもらいました。

一字書を書いたメンバーと同じ3・4年生のメンバー10名です。

各自3枚ほどずつ書いています。その3枚もなるべく雰囲気を変えて、見た人が楽しめるようにリクエストしておきました。全部で30枚ほどは写真のように貼られていました。日曜市は10店ほどのテントがすでに出ていて、たくさんの人が買い物に来ていました。みなさん、この表示を見てくれたでしょうか?Dscn2660

ここには、農産物・海産物が出されていて、素朴でおいしく健康的な食材を安く得ることができます。

私も、時々は来ていて、特に神山町の梅干し、1枚10円のフィッシュカツ、美味しい野菜類、小松島のちりめんは必ず購入します。フィッシュカツは揚げたてて、信じられない値段ですが、一人10枚までの限定で、1時間半ほどでなくなりますので、早めに来た時だけ買います。

Chirimon今日は「イカ入りちりめん」が安く売っていたので、妻の実家への年末の土産に大量に買いました。通常のちりめんはイワシ・コウナゴなどの幼魚ですが、ここには半分ぐらい、イカの幼生が入っています。今日、家に帰ってから食べてみました。適度な塩味と柔らかさで、白いアツアツのご飯に載せて食べるとたまりません。今日買ったものにはタコの幼生もたくさん入っていてますます味が濃かったです。

きっと、幼魚が大量に住んでいる藻場のような場所で捕ってくるのだと思います。こんなに小さいうちに捕って食べてしまうのは、少しかわいそうにも思いますが、これも一つの食文化でしょうし、豊かな海産資源の証拠です。このような特別な市の時にしか手に入らない物産です。私は長野県生まれで、このような食文化が身近にあるということに驚きます。

このような朝市が多くの人の努力で運営されて続いていることがすばらしいと思います。学生の書がその雰囲気を盛り上げるのに少しでも役立てばうれしいことです。


両国商店街の一字書作品

2012年12月21日 | インポート

Ichijisho212月21日(金)、午前中、たまたま市街に用事があって出たので、帰りに先月から展示されている本学学生の手になる一字書作品を写真に収めました。場所は徳島市両国本町の両国商店街で、徳島駅前東横インから両国橋の間の約300mです。

これは、11月1日の4年生のまちなかキャンパスの授業(「実用書法」)の際に吉坂さんから依頼されたもので、布にアクリル絵の具で書いています。

ポリエステルの黄色い布にアクリル絵の具で書くのは、初めてでしたが、紙に描くのとそれほど感覚は異なりません。絹布に書くのと似ています。綿布に書くよりも書きやすいです。アクリル絵の具は濃度を濃いめにした方が布への定着が良いようです。

黄色に黒という取り合わせが意外に街並みに合っています。

Itijisho1風が吹くと揺れるのが面白いです。通常、書道作品は固定されているものを見ることが多いのですが、動く書道作品というのもなかなか良いものです。

ただ、風が強いと上のバーに巻き付いてしまって、30枚ほど展示されているうちの10枚ほどは字が一部隠れていて見えなかったのが残念でした。

下にバーを付けて風に飛ばないようにすることもいいと思いますが、台風などの時は危険かもしれないので、これはこれでいいと思います。街の人が時々戻してくれると、今回見れない作品をまた別な機会に見に来るリピーターもいるかもしれないので、街の活性化に役立つかもしれません。実は私もこの写真を撮った後に、この商店街の食堂へ初めて入って食事をしました。また来ようとも思っています。これを書いた学生たちやその知人たちの中にもそういう人が何人かいるでしょうから、多くの人を街に呼び込んで活性化させるということは、このようなことの積み重ねなのでしょう。

なお、今回の作品は書道文化学科の3・4年生10名が一人3種類ずつ書いています。文字は、吉坂さんから依頼された、すべて異なる30文字です。この商店街にちなむさまざまな一字がどうして選定されたかを考えながら見るのも楽しいです。ここを通ることがあればご覧ください。


宝蔵院

2012年12月17日 | インポート

Houzouinn112月16日(日)、京都で開かれた書論研究会に行ってきました。

14:00に始まる前に少し時間があったので、10月に行って気に入った宇治の万福寺にもう一度行きました。

拝観のあと、食事をして帰る途中に、塔頭(たっちゅう)の一つである宝蔵院に立ち寄りました。塔頭とは次のサイトに説明があります。

http://kotobank.jp/word/%E5%A1%94%E9%A0%AD

ここのことはHouzouinn3全然知らなかったのですが、木庵の門下の鉄眼(てつげん・1630~82)が開いた寺院です。4年ほど前に篠崎小竹のことを調べに大阪に行ったときに、「鉄眼寺」の名で有名な瑞龍寺に立ち寄り、ご住職と話をしたことがあったので、名前を思い出して寄ってみました。詳しくは下のサイトをご覧ください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%89%84%E7%9C%BC%E9%81%93%E5%85%89Houzouinn2

宝蔵院には、鉄眼が13年の歳月をかけて完成した大蔵経の約6万枚の版木が保管されています。これは寺院の裏手の倉庫一杯に積み上げられていますが、圧倒される量です。ここでは今でもこの版木を刷って印刷が続けられていました。

この版木一枚で刷った形式が現在の原稿用紙および日本の明朝体活字の原型だと知って驚きました。数えてみたら本当に縦20文字、左右の枠に10行ずつあって、原稿用紙の形式でした。活字も、美しい明朝体です。

これが日本の印刷興隆、そしてメディアのスタートだそうです。

江戸時代の初期に明の文字文化が、長崎と宇治の2か所の万福寺を通して導入されたことは、書道のあり方とも大きくかかわってきます。ちょっと感動しました。住谷瓜頂住職が丁寧に説明してくださいました。ありがとうございました。


今年の一字書展

2012年12月15日 | インポート

Dscn134112月15日(土)、明日の16日の投票日には京都に行かなければならないので不在者投票に出かけ、帰りに徳島県立文学書道館に立ち寄りました。さまざまな展覧会が実施されていて、鑑賞のはしごをしました。

写真は「今年の一字書」展です。すべてはがきに書かれています。

右の写真の「華」はバランスが絶妙で、印の位置もすばらしい。

四国大学の卒業生の作品です。

次はDscn1343「踊」です。先般の国民文化祭の踊りのフェスティバルでもいくつかの「踊」作品を見ましたが、これは、筆使いが華麗です。これも卒業生の作品で、彼は阿波踊りも達者な人です。

阿波踊りの動きがどことなく感じられる作品です。

Dscn1344
最後は、現1年生の作品です。徳島駅前の四国大学交流プラザの玄関も現在この字の大きい作品が飾られています。

若々しいエネルギーを感じる作品です。

先日、清水寺のご住職が書いた「今年の一字」は「金」の草書作品でしたが、その作品にも負けない、素敵な作品がたくさん飾られていました。

年賀状にこのような書をしたためるのも一案です。