2月21日(土)、13:00~16:00、美馬市脇町のオデオン座で、標記のイベントが開かれました。これは四国大学文学部の出張講座で、これまで四国各県や沖縄県那覇市で実施してきたものですが、近年度は徳島県西部の美馬市を会場としたもので、すでに7回目を数えます。今回の総合テーマは「笑いと文化」というもので、文学部の各学科の先生方が15~30分間程度の短い講演を4つ行い、最後に東京から招聘した入船亭遊一さんの落語を二席楽しむというものでした。まずは短い講演が4つ続きました。次のようなメンバー・演題によるものです。
① 日本文学科 白井宏 「笑いと文学」 ② 国際文化学科 阿部曜子 「イギリス文学に見るユーモア」 ③ 書道文化学科 森上洋光 「愉快な書」 ④ 日本文学科 真鍋俊照 「四国遍路と文化遺産」 それぞれの専門家の分野の面白い話が続きました。
トリは遊一さんの落語です。最初に「文七元結」という演目でした。
二つめの演目の前には、須藤茂樹先生の解説が10分間入り、その後に人情話「悋気の独楽」の演目が30分ありました。最初の話は大いに笑わせて頂きましたが、次の話は感動的で最後には思わず涙が出ました。観客を引き込む演技力はさすがです。20代に東京出張の電車待ちの時間に、上野駅近くの鈴本演芸場で何度か落語を見ましたが、ここ数年は、徳島でこの方の落語を何度か拝見しています。今日見たのが最も長い演目でしたが、話芸の魅力に浸ることができました。遊一さんは来月に真打に昇進されるということで、実力派の落語家です。
会場には、地元の住民の方が50名以上お見えになっていましたが、若者が少なかったのがちょっと残念でした。このような話芸こそ、若者に直接味わってほしいものです。
この後、せっかく脇町まできたので、小星地区の中妻さんにお会いしました。7月に小星地区で行われた「希望の書展」の折に世話になった方で、このブログでも紹介済みです。会場から13㎞ほど西に進んだところにある「蚕糸記念館」に案内されました。美馬市はかつては養蚕が盛んで絹糸の生産地としても有名でしたが、現在はまったく生産されていません。しかし、当時使っていた機械がそのまま残っている工場の持ち主がそれをそのまま博物館にして残しています。
ここの館長は前田豊太郎さんです。下の写真の左側が中妻さん、真ん中にいらっしゃって説明中の方が前田さんです。
小学生の時に夏休みの研究で、祖母の指導のもとに蚕を育てて繭を作り、そこから糸をとった経験があります。長野県もかつては養蚕が盛んで、私の実家も養蚕で生計を立てていた時期がありました。蚕の写真などを懐かしい思いで見ました。
今年の6月には、この会場の一部で書道展も開催予定です。
なお、翌日の2月22日(日)には「うだつをいける」のイベントの最終日です。吉田家住宅の会場では、フィナーレイベントとして、11:00、13:30の2回にわたって学生3名による書道パフォーマンスが行なわれます。3人ですので、演技時間は10分間程度です。よろしければお出かけください。私は2日続きで脇町の人となります。