8月29日(金)、午後に徳島県立城南高等学校同窓会の展示室である「渦の音 歴史館」に行きました。
現在研究中の喜根井氏に関する調査の一環です。
この高校の前身は旧制徳島中学校です。ここに明治17年度の入学生には、喜多貞吉、林鶴一の超有名人がいますが、この同級生にいたのが喜根井陽次郎です。
彼は、喜根井善種の曾孫にあたり、のちに三高から東大に入学します。しかし、中退して急旧制中学校の化学・物理・数学の教員として一生を送ります。
ここの同窓会誌が明治33年12月に創刊されていますが、その名も『渦の道』。この本を調べていて驚きました。喜根井陽次郎の文章が出ていたからです。熊本での地質調査の内容が旅日記風に書かれてなかなか名文でした。
彼は明治30年10月~33年2月まで熊本濟々黌で教鞭をとっていますが、その在職中に行なった調査のことのようです。
彼の文章は初めて読みましたので、少し感激しました。
この歴史館には、驚くことに当時の生徒全員の学業成績表も展示されています。成績の席次も具体的に書かれています。このような形で残されていること自体が珍しいと思います。陽次郎の成績はなかなか良かったです。
この高校の前庭には有名な数学教員である武田丑太郎の石碑がありました。陽次郎は丑太郎の教え子の1人です。
徳島中学校を代表する数学の名物先生だったそうです。
この日の調査でまた一歩新たなことがわかってきました。
この歴史館の担当の竹内先生に親切にご案内を頂きました。ありがとうございました。