山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

陶匠 辻清明の世界(東京国立近代美術館工芸館)

2017-09-30 20:53:45 | 美術・美術館
「日本の家」(東京国立近代美術館)を見たあと、工芸館に行ってみました。
これまで何度か近代美術館には行ったことがあるのですが、そのチケットに一緒に付いている工芸館に行ったのは初めてでした。

工芸館開館40周年記念特別展で「辻清明の世界」というのをやっていました。



工芸館は、美術館から徒歩5分くらいのところにあります。その建物がみごとです。



明治43年(1910年)に陸軍技師の田村鎮(やすし)の設計によって建築されたゴシック様式の建物です。

なんとなく東京駅丸の内駅舎にも似ているように思えましたが、東京駅は1914年で、ヴィクトリアンゴシック様式というもので、辰野金吾という人の設計だそうです。時期的には同じ頃の建造ですね。

日本人によって設計されたこの当時の建物はあまり残っていないので、貴重なものだそうで、この工芸館の建物は重要文化財になっています。ちなみに東京駅も重要文化財です。



「旧近衛師団司令部庁舎」と書いてあります。



2階中央の階段を上がったところ。



玄関の上の位置に当たるのかな?個室になってます。



こちらは玄関ポーチの中から外を見たところです。

さて、展示です。

辻清明という人は知りませんでした。そのため最初はあまり関心もなく見て歩きました。

そして、最後に目を引いたのがこれです。



鬼の金棒ではなく、鬼の陶器の棒です。(作品名はどうなっていたかわかりません。)
とても大きくて重量感があり、まったく鬼でなければ持てないもので、すごい迫力でした。

それから、最後にビデオが上映されていたので、それを見ました。

その中で、この鬼の棒を制作している場面をみることができました。
1つではなくいくつも作っていました。
本体を形造ったあとで、このとげとげの突起部分をバンバンと叩きつけるようにして貼りつけているのがすごかったです。

とても男性的です。

いろいろな作品を釜に入れて薪をくべ、数日間も焼き続ける作業風景など、すごいなあと思いました。
辻清明氏とそのお弟子さんのような人たちが作業をしていました。

それを見て、初めて展示物に興味がわいてきました。



戻って、鬼の棒を見直し、それから帽子とステッキも見ました。
これも、制作風景の中で、焼き上がった帽子を作者がかぶってみている様子があって面白かったです。帽子を陶器で作るなんて考えつきません。



辻清明氏はこんな人です。とてもかっこいいです。

作品は撮影可能とのことで撮影させていただきました。もう一度戻っていろいろな作品を見ました。


きれいです。



この大きな鈴のような形のもの(鈴ではないですが何なんでしょうか?
作品名は「信楽大合子 天心」と書いてあります。
この作品もたくさん作っているようです。とても大きく堂々としています。
書もすごいです。







いいなと思うものをいくつか写してきました。

陶器はよくわかりませんが、出光美術館に行って古唐津などを見たことがありました。
それから、制作風景などを見たものでは、ルーシー・リーを思い出します。
女性で、小ぶりの電気かガスの釜を使っていたと思うので、今回の、薪をくべて焼くという昔ながらの大きな釜は興味深いものでした。

それでも、作者の作品に対する情熱や、焼き上がった作品を釜から出す時の期待感など、相通じるものがありました。

これは、見に行ってよかったなあと思います。

今後、近代美術館に行くときは、工芸館も必ず見てこようと思います。










コメント

行きたい人だけが行けばいい

2017-09-30 16:58:27 | 日記2017
世の中、少なくともテレビの報道では、小池百合子が大物政治家のような取り扱いをしているが、私にはこの人の良さはほとんどわからない。

ただ勝手に大物ぶって劇を演じているだけで、実際には何もないのだ。

民進党の議員が、満場一致で希望の党に行くことに賛成したというのは事実とは違うだろう。

その日のマスコミの質問に対して、辻本さんは「私は発言していない」と言っているし、菅さんも「今聞いてきたところだ」と言っており、この人たちの意見などは反映されていないと思う。

ただ、自民党を倒すような野党を作りたいという点でのみ賛成しているのであろう。

「希望の党」に行きたい議員は民進党をやめてどんどん行ってしまえばよかろう。
過去の自分の主張等は捨て、小池さんの主張にどうにでも合わせてしまえばよかろう。

それが、民進党全員の意志とは思えない。
民進党に残ろうとする人はいないんだろうか?

地方の自治体の議員さんなどは、全くの寝耳に水であり、未だに党からはなんの連絡も受けていないらしい。

そんなことで、勝手に党を解散するようなことがあってよいのか、勝手に希望の党に移籍なんかしていいのか?

小池さんは全く信頼できない。
都知事としてあれだけえらそうなことを宣って、これ見よがしに行動してきたのに、すっぽかす気だ。
もう都政には興味がなくなったと見える。
現に、直近の都知事としての予定を次々にキャンセルしているそうである。

世の中は、小池百合子を過大評価しすぎである。
だから本人も勘違いしてしまうのだ。
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日本の家(東京国立近代美術館)

2017-09-30 00:48:19 | 美術・美術館
2週間くらい前に、東京国立近代美術館の「日本の家」展を見に行ってきました。
撮影可能な展示もたくさんあったので、写真をたくさん撮ってきたのですが、どれもこれも捨てがたく、その写真の多さゆえにブログをなかなか記せないままになっていました。

「1945年以降の建築と暮らし」という副題の展示ですが、多くの家の時代傾向というのではなく、建築家が作った特別な作品としての家でありました。
とはいえ、住む人あってのものなので、デザインのみならず住宅としての機能はもちろん、住む人の意向なども反映され、また強い個性を持った家をどう使いこなすかという、その家の住民までもが作品の一部のように見えるものもありました。



そんな中で、一番印象に強かったのは、上の写真の家ですが、映像で家の中が紹介されていてとても興味深かったです。(この写真じゃ全然わかりませんね。)

地上に駐車場スペースを作るために、その上部の建物を支えるのに、斜めに太いコンクリートの柱が渡っているのですが、それが部屋の中にあって、巨大な木の幹のようにも感じられます。

このような作りは、それが一見じゃまになりそうですが、そこに住む人は、むしろその家の個性に順応し、他の家にはない魅力を謳歌して生活しているふうでした。

人間に人格があるように、家にも家格があるのであって、この家はすごいなあと感じました。

 
  
次は、なんとも不思議な透明の壁の家です。55mm角の鉄骨を組み合わせた箱の集合でできているそうです。
隙間を組み合わせてできた空間。1990年代。建築家:藤本壮介
こんな家は住むには落ち着かないないだろうとは思いますが、街中に存在させてみるのは面白そうです。



順番がめちゃくちゃですが、こちらは細い敷地に建てられた家です。
住吉の長屋だったところ。 1970年代。建築家:安藤忠雄
中庭を挟んで家が分かれているので、庭を通って移動しないといけませんが、光や風や雨等の自然感覚を家のなかにとりこんでいるものです。

 

伊東豊雄の自宅
シルバーハット  「ハット」とは小屋のことだそうです。
内と外の境界があいまいな家。



顔の家。建築家:山下和正
京都で、住む人はグラフィックデザイナーで、人目をひく住宅兼事務所を注文したようです。

目は窓、鼻は換気、口は入り口で、中は普通の家。
1970年代。遊戯性のある家。

 

これはなんだっかたかな?
自然採光を取り入れた作りですね。

 

これは、ポニーと暮らす家。



屋根の家。屋根の上にいるのが好きな人のために作ったそうです。
屋根は川べりと同じように緩やかな傾斜になっているのが居心地がよい。
屋根の端は地面から1.9mと低く、地面から屋根の上の人に、料理を渡すこともできる。
屋根の上で食事をする。
家と自然をつなげる土着的な家。



これも結構印象が強かったです。
道路や人通りの中に家が一体化しているようです。



いろんな階段からそれぞれの部屋に上がって行く間取り。



鉄筋の建物ですが、それぞれの階に違うデザインのベランダがあり、木を植えてある。
木の文化は、精神的な軽さ、開放感をもたらす。

 

これは、農業をやっている人の個性的な家でした。

 

斎藤助教授の家。建築家:清家清
実物大に再現した建物。

縁側があり、部屋とつながっている。
平安時代の貴族の家である神殿作りに似ており、日本の伝統を受け継いでいる。
内側と外側の境界があいまい。

実際の建物は既に現地にはないようです、現地は傾斜地になっており、低予算でたてるために、もともとあった基礎を使ったので、宙に浮いている部分があるらしい。実物大に再現した建物では、傾斜地という地面との関係がよくわかりませんでした。

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「日本の家」の展覧会は、日本の建築家が設計した1945年以降の家を紹介するもので、これまでローマとロンドンで展覧会が開催されたそうです。

日本の家の特徴として感じたことは、自然との一体化、共存が多いように思いました。
そのほかに、狭い面積での工夫や、面白さを楽しむ要素もありました。
まだまだ沢山の家がありましたが、とりあえず、このくらいにしておきます。

建築の展覧会は、世田谷美術館の竹中工務店展以来でしたが、なかなかおもしろかったです。
















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