最近、映画「真夏の方程式」を東京で見た。
このまえ伊豆に行ったら、伊豆急線の駅や電車の中に、こんなポスターがいっぱい貼ってあった。
あっちにもこっちにもベタベタ貼ってある。
福山さんのポスターの横に貼られている紙にはこのように書かれている。
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6月29日(土)公開の映画『真夏の方程式』の撮影が、伊豆急100系で行われました。
車窓風景は片瀬白田―伊豆稲取間です。
本映画は、伊豆(西伊豆・下田・南伊豆など)で多くのロケが行われ、その美しい自然映像には思わずため息が出ます。
この夏は是非「真夏の方程式」をご覧いただき、美しい伊豆のロケ地巡りにもおでかけ頂けたら幸いです。
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これを見ると、伊豆急行線では、電車を映画のロケに使ってもらって、よほど嬉しくてしょうがないという様子が手に取るように伝わってきた。観光地としての地域興し=伊豆急行線の繁盛、人気の上昇、というわけだ。
へえ~~~、福山雅治さんが伊豆急の電車の中でロケしたんだ。すごいな~
本物の福山さん見てみたいな~ なんて思ったけど、ロケは既に終わっており、ただ今すでに放映中であった。
私は、偶然にもこの文庫本を持っている。映画やロケ地の事など全然知らないで、たまたま時間つぶしに読もうと思って、近所の本屋で平置きされている本の中から適当に選んできたのだった。その表紙には福山さんの写真入り帯がついているが、本の表紙は海と赤いハイビスカスの花のデザインで、伊豆というよりは沖縄というイメージだった。
熱海で伊豆急線車両に乗ると、車両の中には映画案内の紙がベタベタ貼られているのに気がついた。
原作は途中までしか読んでいないのだが、作品の書きだしはこうなっている。
「新幹線から在来線への乗り換え口はすぐにわかった。階段を上がってホームに辿り着くと電車はすでに入っていて、扉も開いていた。」
原作を読んでいたときは、どことはまるで考えなかったのだが、そういえば熱海駅で新幹線を降りて伊東線に乗り換えるときはまさしくこのような状態である。
伊東線は熱海―伊東間でJRである。伊豆急線は私鉄で伊東―下田間である。でも、車両は熱海から伊豆急線車両が使われていることも多い。この日も、熱海からの電車が伊豆急車両だった。逆に「踊り子」などの特急は東京―下田間をJR車両が走っている。
さて、地元伊豆の元市民としては、これはやっぱり嬉しいことで、さっそく映画を見ることにした。
車両の中の風景。湯川教授と少年と他の客とのやりとりの場面。伊豆急の車内だ。外には海と伊豆大島などが写っている。まさしく伊豆急の車窓風景だ。
それから、上空から電車が走る風景。あれっ?伊豆急線じゃないぞ。
伊豆急は上の写真にあるように青い電車なのだが、映画の中では赤っぽいいろの電車なのだ。同じように海のそばを走っているが、海岸につき出た岩のような地形が白っぽい。伊豆の色じゃないぞ。
到着した駅は、物語上の「玻璃ヶ浦駅」。情報によると、駅の場面のロケは愛媛県の伊予鉄道高浜線「高浜駅」が使われたそうである。この駅こそが全国1万カ所もの駅から選び出された、この作品のイメージに合致する駅だったそうだ。
そのため、伊豆急線はいきなり伊予鉄道に置き換えられてしまった。車内風景は伊豆急だったが、外観は伊予鉄道になってしまい、あの青い伊豆急車両は全く写らず、静岡県人としてはかなり残念だった。
ま、架空の土地なんだから仕方がないことです。
そんで、このあいだ伊豆で乗った伊豆急電車は、こんな車両。
これは8000系のようで、最近の車両のようだ。ロケには一番古い100系が使われたらしい。
昔の電車は全体が上半分が水色で、下半分が青で、間にグレーの線がついていたようだ。
これはシルバーになっているから、外見もちょっと違うけど、中の座席の並び方も違っている。
この写真では、隣はなぜか「成田エクスプレス」が停まっている。伊豆に成田エクスプレスの車両が走ってるのは不思議。特急踊り子の臨時電車に余ってる車両を使ったのかな??
それで、8000系の伊豆急車両の側面はこんな感じ。
伊豆急線の昔ながらの色あいはブルーだ。他にも黒船やらリゾートやら、いろいろあるけどだいたい水色がイメージだった。だから伊予鉄道高浜線とはかなりイメージがかけ離れている。
それでも、多くのロケ現場は伊豆で行われたそうで、海も伊豆だし「緑岩荘」も西伊豆にある建物だそうだから、大部分は伊豆ということになる。
頑張れ、伊豆!!!
ちなみに、西伊豆には電車が走っていないので、やっぱり「玻璃ヶ浦駅」は別のところから合体させるしかないだろう。伊豆急線では適当な駅がなかったようだ。
映画の内容に関係ないことですが、まあそんなわけです。
みなさん、伊豆の海にお越しください。伊豆と伊豆急の宣伝でした。