深大寺参拝の折には、深大寺蕎麦を味わってみてください。
参道には、いろいろなお蕎麦屋さんが暖簾を出しています。
なんと、この深大寺界隈で30軒近くのお蕎麦屋さんがあるそうです。
お蕎麦屋さんとはいっても、それぞれ個性ある外観です。
完全徒歩圏内に、これだけの歴史ある風情のお蕎麦屋さんが立ち並んでいる。
それだけでも蕎麦好きにはたまりません。
一日1食食べても、全店舗を制覇するには約1か月もかかるんですから・・・
緑豊かでお水も豊富な土地です。
どこか懐かしいようで、いつの間にか癒される雰囲気があります。
ゆったり流れる時空が心地よいです。
深大寺蕎麦は、江戸時代近在の農家から深大寺に寄進されたそば粉を, 参拝した人に供したのが始まりとも、家光が鷹狩の途中、寺僧が打つそばの味を激賞し、以後、現在の新宿御苑から毎年献上したのが始まりととも、更に上野寛永寺大明院法親王の御時、深大寺境内にて作ったそばを献上し賞賛を得たなど諸説あるそうです。
三代将軍家光の時代は献上そばでしたが、八代将軍吉宗、幕府財政立て直しの「享保の改革」の頃には、地味の悪いところでも栽培が可能との理由で、深大寺村(今の調布市)の農家にそばの栽培が奨励されたそうです。
とはいえ、深大寺そばの佳味は、江戸の一般庶民にはなお程遠いもので、ごく一部の上層階級のみのもの。
やがて江戸時代後期に、江戸文化人の一人太田蜀山人が、幕府の役人として多摩川を巡視した折に深大寺に止宿し、深大寺そばは江戸の人士とりわけ武蔵野を散策する文人墨客に愛され、それが深大寺そばの名を高めたことになったそうです。
紅葉の頃、打ち立ての新そばを赤に染まったモミジの下で味わいたいものです。
好きです、深大寺。