西国三十三観音 25番清水寺は、京都の清水寺と区分して「播州 清水寺」と呼ばれています。
宿泊先の「やしろ鴨川の郷」から車で10分とかからず到着。
朝の清々しい空気に、身の引き締まる様な思いで山門をくぐりました。
播州 清水寺は天台宗の寺院で、今から1800年前にインドから渡来してきた法道仙人が、この山で鎮護国家を祈願したのが始まりとされていますが、今昔物語では俗説もあります。
標高は533.3m。
境内の参道では作業の方々がエアー掃除機を使って落葉などを取り除き、綺麗に整備されていました。
歴史を感じる石段です。
薬師堂に入ってみましょう。
これは面白い!
十二神将がお祀りされていました。
可愛いというか、ユニークというか、見ていて心がホッコリしました。
お手水場。
地蔵堂。
本日初めてのお寺さんなので、鐘をつきました。
志納金が100円と決まっているようです。
梵鐘して金額指定は今までになく、初めてでしたが、心に灯りが燈ったような、そんな気がしました。
ほんの少しだけ、桜が開いていました。
根本中堂は中に入れます。
ここで本日最初のお経をあげました。
その近くには「おかげの井戸」があります。
この場所が「播州 清水寺」と呼ばれる由縁です。
この井戸に顔が映れば、あと3年寿命が延びると言い伝えられています。
おそる、おそる、覗きこんでみました。
「キャー」とひとり声をあげてしまいました。
水面に映し出されたのは、まぎれもない私の顔でした。
私が笑ってみると、水面の顔も笑っています。
「ヤッター、あと3年は保障された♪」
と思うのは私だけでしょうか?
4年前、はじめて四国88カ所を1周して高野山で結願したあと、自宅に戻りわずか数日で貧血入院し、一時は重篤病棟に移された経験があります。
それ以降さらに2周して、合計で四国遍路を3周結願しました。
ところが、あの入院生活からごくあたりまえの日常生活に戻ってる今でも、私の心の奥深いどこかで、思うことがあるんです。
もう(命が)終わったはずの時間を少しだけ延長して頂いているのかも?と。
お寺に椿、とても風情がありますね。
椿は強い花ですね。
枯れそうなのに、凛として美しい。
お手水場に戻る感じで、大講堂まで歩きました。
多分、駐車場→大講堂→根本中堂→おかげの井戸→駐車場が正しいルートだったのかも??
根本中堂で靴を脱いで、十一面千手観音菩薩像の前で読経しました。
西国観音巡礼は、お四国と違い、読経のために靴を脱いだり、それを納経場の方が見ておられる位置にあったり、ただ観光目的で御参りされている方も傍にいたりで、いきなり般若心経本を取り出して、読み上げるのにも少し度胸がいりますね。
恥ずかしいというわけではないけど、「まだまだ自分は身に就いてない」と感じてしまうのです。
度重なる台風や落雷による火災で、多くの諸堂を焼失した跡地。
御参りを終えると、茶屋が開店していました。
お茶のお接待を勧めて頂きましたが、本日もまた、タイムレースのようなスケジュールの為、遠慮させていただきました。
早朝のお参りというのは、印象深く、心が洗濯されたような清々しい気分になります。