雪がちらちら、冷たい風。
文学館での月例演奏第5回目の記録です。
1.ニコラ・シェドヴィル/ソナタ集「忠実な羊飼い」第2番より1,4楽章
2.J.コズマ/枯葉
3.A.ヴィヴァルディ/弦楽合奏協奏曲「四季」より冬2楽章
4.レノン&マッカートニー/イエスタディ
5.カーペンターズ/イエスタディ・ワンス・モア
6.M.ハムリッシュ/追憶
7.G.ショッカー編曲/サンライズ・サンセット
8.G.フォーレ/コンクール用小品
以上、約25分(フルートのみで)
冷たい雨の中、約20名も来場。
そもそもがBGM演奏としてスタートしたつもりなので、誰も居なくて全然オーケーなのだけど、毎回聴きに来てくださる方にお会いすると本当に有り難くて、出来る限り心をこめた演奏にしようと、改めて思うのです。
1はNHKFM「バロック音楽の楽しみ」のテーマ曲として使われ、長い間ヴィヴァルディ作曲と思われていた曲。が1989年に音楽学者フィリップ・レスカが同時代に生きたニコラ・シェドヴィルの作品であると発表、なので、ヴィヴァルディの作曲として出会っていた者にはびっくりな話で、まぁ、割りとよくあることではあるのだけど。
3は、冬景色を窓越しに見ながら演奏していると、とてもしっくりする曲として紹介したところ、聴いている方の醸し出す空気感が変化した、それが伝わってくる貴重な経験でした。
4はビートルズが来日して50年ということで、5は言葉繋がりで、6は懐かし繋がりで(殆どこじつけ…フフ)3曲をメドレーに。
7は前回、リクエスト曲フォーレのシチリアーノを演奏したものの、肝心のリクエスト者は来場されず、もしや今回来場されるかもと思い、フォーレのシチリアーノとサンライズ・サンセットを組み合わせて編曲されたこの曲を取り上げてみた。予想は大当たりで、お詫びと感謝と笑い。
8はフォーレがパリの国立音楽院で作曲科教授をしていたときにコンクールの初見試験曲として作られたもので、後世コンサートに使われることなど全く想定していなかったものの、そのメロディの美しさから広く親しまれるようになった曲。初見用を私は何度も何度もさらいました (笑)
今年7月からスタートした文学館での月例BGM(まだ拘ってます、フフ)演奏は、今年はこれが最後(来月は別なイベントが既に入っていたため)。
事前にわかっていたら引き受けなかっただろう想定外のセッティングに戸惑いながらも、こうして過ぎてみると、その雰囲気に少しだけ慣れても来、また響きの良い落ち着いた建屋で演奏出来る幸せがあって、声をかけてくださり、いつも気遣ってくださった文学館の方々には感謝の思いしかない。
ひとつ手放したから、また一つ新しいものに出会えた、そんな繰り返しだなぁと、つくづく思います。
画像は本日の沈丁花、今年はいつになくたくさんの実がなり、宝石のように輝いて、寂しくなった庭を彩っています。