1998年
古田のバットが大きく空を切ると、場内から感嘆の息が漏れた。川口が落差のあるフォークで、球界を代表する打者・古田を空振り三振に切った。IDの申し子との対決は二回無死から。初球は99㌔の大きなカーブが足元に行き、ひっくり返らせた。腰が引けたのを見てスライダー、カーブで2-1に追い込む。そして高橋信が要求した外角直球に首を振り「あそこは見せ場だったからフォークしかない。とっさにそう思った」と勝負した。練習でも「キャンプから20球ぐらいしか投げてないかな」とめったに投げないフォークを決めた。「あれは完ぺきでしょ」と自慢げに話した。ルーキーに手玉に取られた古田は「フォーク投げるんだね。いいんじゃないの」と悔しそうだった。
古田のバットが大きく空を切ると、場内から感嘆の息が漏れた。川口が落差のあるフォークで、球界を代表する打者・古田を空振り三振に切った。IDの申し子との対決は二回無死から。初球は99㌔の大きなカーブが足元に行き、ひっくり返らせた。腰が引けたのを見てスライダー、カーブで2-1に追い込む。そして高橋信が要求した外角直球に首を振り「あそこは見せ場だったからフォークしかない。とっさにそう思った」と勝負した。練習でも「キャンプから20球ぐらいしか投げてないかな」とめったに投げないフォークを決めた。「あれは完ぺきでしょ」と自慢げに話した。ルーキーに手玉に取られた古田は「フォーク投げるんだね。いいんじゃないの」と悔しそうだった。