プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

佐野嘉幸

2019-12-30 09:19:31 | 日記
1962年

東映フライヤーズではこのほど甲府工の佐野嘉幸遊撃手(18)=1㍍71、63㌔、右投げ右打ち=の入団を内定、きょう(二十六日)塚本スカウトが山梨県南巨摩郡の実家をたずねて条件など最終的打ち合わせをすることになった。

佐野遊撃手は、一年生の春は外野を守り、三番を打っていたが、秋から遊撃手に転向、その後不動の四番打者として活躍、軽快なフットワークと長打力ははやくからプロ各球団の注目するところとなった。今夏の甲子園大会には西関東代表として甲府工を初出場させる原動力となった。佐野争奪戦は大洋藤井スカウトの甲府通いではじまったが、藤井スカウトは甲府工田名網監督を通じて進学をすすめて身をひいた。このあと乗り出したのが東映と大毎だった。九月一日本人が退部届けを出したころからこの両球団の争いはますます激しくなった。東映荒井スカウトは九月一日から三日間本人を追い回したが、結局会えず、これが理由で大毎(保坂スカウト)が一時有利とみられていた。しかし東映は荒井スカウトから塚本スカウトにバトンをタッチし、佐野遊撃手の相談役である実兄博司さん(22)=国際建設勤務=を積極的に説得、ついに内諾を得たもの。塚本スカウトがきょう(二十六日)甲府に向かい、条件に付いて最終的結論を出すことになっている。

佐野選手の話 チームとしては東映が好きだ。でも出場できるということを考えると大毎のほうが可能性があるので長い間迷っていた。今では気持ちもはっきりきまったが、近いうち両親や兄と相談して最終的な結論を出すつもりだ。

東映塚本スカウトの話 甲府から帰ってきたばかりだが、大体大丈夫だと思う。とにかく二十六日にもう一度実家へ行くことになっている。

大毎松浦代表の話 現在ウチは保坂スカウトが甲府に行っているが、相当条件が高くなっているらしい。正式にではないが、まず東映入りだという話は聞いている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松谷栄司

2019-12-30 08:07:58 | 日記
1963年

高校球界の好投手五指にはいる北海高のエース松谷栄司投手(17)=1㍍79、78㌔、左投げ左打ち=は巨人、阪神、大毎、東映、阪急、国鉄、西鉄の七球団から勧誘されていたが、このほど東映入団が決定した。

夏の甲子園大会が終わったときは阪急説が流布された。松谷選手の実兄吉郎氏(27)=防衛庁松戸自衛隊勤務=と阪急の前技術顧問の大下弘氏が顔見知りのところから、父親作太郎氏には丸尾スカウトが熱心に勧誘し、一時は松谷選手も大分傾いたようだ。このため他球団も手を引く結果となったが甲子園の対久留米商戦を見た東映塚本スカウトが、春から著しい進歩に目をつけ、帰京したあとの八月二十九日の補強会議のとき推薦。了承を得ると荒井スカウトが担当し積極的に乗り出したもの。この東映攻勢に松谷選手の気持ちも変わり、吉郎氏から最有力視されていた阪急に断りの手紙が届き、阪急は脱落してしまった。他球団もこの間げきをつき交渉を再開したものの、最後まで食い下がった西鉄の首脳陣が「どうやら東映の牙線はくずせそうもない」と語っているところから、東映入団は堅く、東映の逆転勝ちとなったものである。

松谷栄司投手略歴 体はやや堅いが、将来性のあるサウスポー。静内高一年生の九月、北海高の強さに魅力を感じ転向したほどの野球の虫、今春の選抜大会では御所工に6本の長打を含む11安打を浴び、11点をとられる期待はずれのピッチングでスカウト連をがっかりさせた。ところが夏の大会では予選で室蘭栄高相手に完全試合を演じるまでに成長。1㍍79、78㌔の恵まれた体格からのストレートはすばらしい威力を発揮。対久留米商戦の五回二盗の際左足上骨を骨折するまで14回投げて自責点1の好投を見せていた。現在は足の負傷もなおっている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

竹之下五十三

2019-12-30 07:53:53 | 日記
1963年

西鉄ライオンズはこのほど、九州高校球界随一の好投手といわれる鹿児島高校のエース竹之下五十三(たけのした・いそみ)=176㌢、72㌔、右投げ右打ち、18歳の獲得に成功した。竹之下投手は、二年生まで、三塁を守り、四番打者として活躍していた。昨年秋強肩を買われ、投手に転向したが、これが成功、メキメキ頭角を現した。投手経験一年でありながら九州では出水高の外木場投手と一、二を争う好投手といわれるようになり、今夏の大会に、鹿児島県代表として甲子園に出場した。甲子園大会では、秋田商業と対戦して惜敗したが、上手からのスピードボールは、甲子園につめかけたプロ球団スカウトの注目を集めた。そのため争奪戦も西鉄のほかに、広島、大洋、中日、東映の各球団が名のりをあげていた。しかし、九州大会のときから目をつけていた西鉄城島スカウトの熱意と、本人が西鉄稲尾投手のファンであるところから、西鉄が他球団を寄せつけず、獲得したものである。

竹之下選手の話 小さいときから、稲尾投手のファンでした。だからプロ入りするなら、西鉄へいきたいと思っています。プロ野球は、このあいだ西鉄から招待されて、平和台で東映戦を見ましたが雨で中止になりました。自分としては、速い球に自信をもっていますが、プロで通用するかどうかは自信がありません。

西鉄城島スカウトの話 竹之下君を見たのは、九州大会のときだけだった。投手に転向してまだ一年しかたっていないので、投手としてはまだ完成されたものではない。それだけに、どこまで伸びていくか期待がもてるわけだ。幸いなことに、竹之下君はすごい稲尾ファンだし、プロへいくなら西鉄へはいりますといってくれているので、ウチへきてくれるものと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする