2005年
キャンプ直前右足を痛め出遅れたものの順調に回復し、開幕には間に合うことができた。その注目されたイースタンデビューは4月13日ヤクルト戦。張り詰めた緊張もあったせいか、いきなり二塁打を浴びたものの続く3人を全て空振り三振に仕留めるなど、粗削りならもその高い潜在能力が垣間見られた。シーズンを通してみると、集中力が切れることもあり、伸びのある速球とチームトップクラスの高い身体能力を備えている糸井にとって総じて不本意であっただろう。このオフは徹底して基礎体力アップに励んだ。150キロを毎試合のように記録していた「超特急」の輝きを取り戻す日は近い。
2006年
昨シーズン、鎌倉、須永とともに先発候補として期待されたのが糸井だった。140キロ台後半の伸びのあるストレート、その風格といい、名護キャンプでの、ブルペンでの小気味良いピッチングに暑い視線が注がれたものだが、そんな評価もオープン戦が経過し開幕が近づくにつれ、なんでいった。4月に右肩を痛めて出遅れてしまうと、シーズンを通してイースタンリーグで7度の先発含む18試合に登板しながら4勝4敗2セーブ、防御率5.46と、この男の持つ能力からして奮わなかったと言わざるをえないだろう。7月3日湘南戦(横浜)では、5回で10三振を奪ってみせたように、イースタンでは、須永、押本に次ぐチーム3位の51奪三振もマークしている。課題は制球力ということになるのか。良い時と悪い時のバラつきをなくしながら、今年こそ一軍入りへの足掛かりを得たい。