徒然留学日記

30にしてドイツ留学を思い立ち、その後結婚。日々経験したこと、感じたことをつづっています

バイトと論文

2009-05-10 15:44:23 | 勉強
同じオフィスのオーストリア人がドクター論文の初版を教授とポスドクに出した。彼が研究室に来たのは確か2006年の夏だったから(順調にいけば)ちょうど3年くらいでPh.Dを取れることになる。

彼は常々

僕の趣味はサイエンス

と言い、さすがに論文を出した後はオフィスにいる時間は短くなったけれど、その前までは朝9時より前に来て、夕方18時以降に帰り、週末もたまに来たりしていた。

そんな彼が、

本当は論文は2年で書けた。1年は研究室のためだけの仕事だった

と言った。

どうやら私、勘違いをしていたようだ。私は、今やっていることが論文につながる、と思っていたけれど、今やっていることと論文は別物で、私は

論文を書くために別の研究をしないといけない

らしい。もちろん、今やっていることと論文はかけ離れてはいないけれど別に何かをしないといけないようだ。正直、

面倒

だし、できる気がしない。

言われてみれば、今年の初めにPh.Dを取ったインド人(とあるプロジェクトのため、3ヶ月間山にこもった)も、

Ph.D論文にその3ヶ月間山にこもって取ったデータは何一つ使っていない

と言っていた。どうやら、

月85時間のバイト契約は純粋に研究室のための労働時間

らしい。私は修論を書いていたときもバイト契約をしてもらっていて、その時は純粋に私の研究しかしていなかった(でも私の修論の図やグラフは今、教授とポスドクのプレゼンに使われている)から、今後もそうだと勝手に思っていた。現実ってそんなに甘くないのね。

コメント
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