3日前に図書館で借りた本。地理や紀行文は好きなので、500Pを一気に読んでしまった。明治11年6月~9月に通訳の従者一人を同行して、日光から東北各地そして蝦夷(北海道)を旅行したイザベラバード(女性:英国)の著になる本。
当時の東北各地の貧しい農民の暮らしぶりや、北海道では、後に二風谷ダムで裁判闘争になったが、平取のコタンを訪れ、見聞きした内容の記述は大変興味深かった。アイヌへは明治4年には刺青など伝統習俗が禁止され、順次同化対策が進められ、土地や狩猟の自由の制約が進んだ。「北海道旧土人保護法」は明治32年から平成9年まで続いたが、戦前は「土人:先住民族」の前提があり、教育も進められたが、戦後は「国民」一色となるなどアイヌは国民意識から遠ざけられた。今回、本日新たな法「アイヌ新法」が閣議決定されたが、そんな日にこの本を読了したということで、アイヌの歴史などを少し勉強した。また、この本に書かれた、和人とアイヌの異人(著者)への対応の違いなどなかなか考えさせられた。