そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

ミリオンダラー・ベイビー

2005-06-21 23:21:48 | Diary
今月末までに代休として半日休を取る権利があり、今日は午後休めそうだったので急遽取得することにした。
最近何かと忙しく、暫く映画も観ていなかったので、これだけは観逃せないと思っていた「ミリオンダラー・ベイビー」を六本木ヒルズに観に行った。
平日昼間のヒルズは年配女性がいっぱい。例のガイド付きツアーもやたらと目に付いた。

映画は素晴らしかった。
クリント・イーストウッドの映画は、人間の闇の部分から目を逸らさずきちんと向き合い、それを生真面目に描いているところが好きだ。「許されざる者」しかり、「ミスティック・リバー」しかり。
この映画もその系譜をしっかり押さえているだけでなく、隠し味が利いている。イーストウッドも70歳を越え、最期が近づくにつれ円熟の境地に達しているのか。
終盤の展開は直視もままならぬ重苦しさがあり、上映終了直後はその重たい余韻にいたたまれない気分だったが、暫く時間が経つと、「自分の身近にいる大切な人に優しくしなければ」という思いが自然と湧いてきたのには驚いた。
厳しくも優しい演出はもはや神業。
コメント
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