そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

イカ天の想い出

2008-01-05 21:08:28 | Entertainment
年末年始のテレビってどうしてこんなにつまらないんだろ…とついつい嘆いてしまう自分ですが、唯一見入ってしまったのが年末にやってたイカ天の復活祭特番。
自分、モロにイカ天世代なんです。
イカ天が放送開始して大ブームになった1989年は高校2年。
毎週毎週、土曜は3時まで視てましたわ。
あれから20年近く経ってるのか…
相原勇も40歳だっていうし。

流されたアマチュアバンドたちのVTR。
忘れてるバンドももちろんたくさんいたけど、たまやBEGINなど超メジャーになったバンドだけでなく、宮尾すすむと日本の社長、ノーマ・ジーン、マルコシアスバンプ…その他バンド名は覚えてないけど何故か印象に残ってるバンドだとか、ホント懐かしかった。
ヨメも1歳下の同世代なので途中からは二人してテレビの前から離れられず。
ヨメがたまのファンだったという話は聞いてたけど、アルバムを全部揃えてたほどだったとは今回初めて知りました。

この番組、1989年2月に始まって翌90年12月で終了。
わずか2年足らずだったんだね。
90年正月の武道館イベントをピークにブームも下降していったんだろう。
”復活祭”でも2年目のことは詳しく紹介されてなかったし、自分もほとんど記憶がありません(受験生だった、というのも理由なんだろうけど)。
実質的にはわずか1年程度の期間で、社会現象にまでなり自分たちの世代に深い記憶を刻み込んでいる。
こんな番組、これからもなかなか出ないでしょうね。
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「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて」 佐藤 優

2008-01-05 15:38:31 | Books
国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて
佐藤 優
新潮社

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年末から正月休みにかけて読みました。
前々から読みたいと思ってたんだけど今頃になってしまった。
内容についてはよく知られていると思うので説明は省略します。

「国策捜査」という言葉については大まかなイメージはあったけど、この本を読むことでそれが明確になった気がします。
取り調べ中に著者が検察官と論じ合う国策捜査論が展開される部分は非常に刺激的です。
国策捜査とは「国家の意思」に基づき検察が「作り上げる」犯罪捜査。
では「国家の意思」とは何か?
実体のない擬制的な存在であるはずの国家が意思を持つとは如何なることか?
結局それはポピュリズムに重なっていくのではないか…

最近の例を挙げれば、防衛省の守屋前事務次官の事件。
この本を読むと守屋事件も国策捜査だったんだろうなと思わざるを得なくなります。
タイミングだって小池百合子との一悶着があって有名になった直後だったしね。
マスコミから流れる容疑事実や捜査状況に関する情報だって、検察側からのリークだと考えなきゃ説明がつかない。
ワイドショーで語られる人物像を鵜呑みにしてるだけじゃ真実は見えてこないということ。
あ、だからといって守屋に非がないと言ってるわけじゃないですよ。
国策捜査のターゲットになることは、その人が法律的に無罪であることに必ずしも直リンクしないのです。
冤罪と国策捜査の違いについてはこの本でも詳しく説明されています。
スピード違反の例で説明されると非常にわかりやすい。

著者のようなパーソナリティを有した人物がターゲットにならなければ、国策捜査がこのような形で広く公になることはなかっただろう。
そう考えると何か皮肉めいたものを感じてしまいます。
そしてもう一つ。
この本が多くの人に読まれたことが、鈴木宗男という一人の政治家の名誉回復に一定の寄与をもたらしたことは間違いないように思います。
今でも政権中枢からはかけ離れたところにいる彼ではありますすが。

それとこの本は”獄中記”としてもなかなか興味深い。
獄中の生活を記述したものでは、この本でも一部登場する山本譲司元衆議院議員の「獄窓記」を読んだことがあります。
我々は簡単に「刑務所にぶちこんでしまえ」などと言ってしまいがちですが、”塀の中”がどんな様子なのかはドラマなどで創られたイメージしか持っていない。
著者の場合実刑判決は受けていないので、記述されているのは刑務所ではなく拘置所での様子のみですが、こういった生の体験を読む機会はなかなかないので貴重だと思います。
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