「ゆとりない」が5割超=物価高が直撃-日銀生活調査 (時事通信) - goo ニュース
1年前に比べ、暮らし向きに「ゆとりがなくなってきた」との回答が53.4%(前回49.2%)と5割を超えた。
生活にゆとりがなくなった理由は、「物価が上がったから」が58.7%と前回の35.5%から急増。ガソリンや灯油、食料品など生活関連商品の値上げの直撃を受け、家計の負担感が増していることが浮き彫りとなった。
確かに物価は上がっています。
が、今日日銀が発表した国内企業物価指数によれば前年比の上昇幅はたかだか1.8%。
70年代の”狂乱物価”の時代、年率の物価上昇が10%を超えていたことを思えば、これくらいでひいひい言ってられないなという気もします。
ただ当時は物価上昇にリンクして賃金水準も上がっていった時代(それによってインフレがますます進んだわけですが)。
今年の春闘では久々に賃上げの声もあるようですが、給与収入が上がっていくという明確なビジョンを持てないままに物価だけがじりじりと上がっていき、しかも長年のデフレで物価は安くなるのが当たり前という時代に慣れ切ってしまっている状況では、この程度の物価高でもゆとりがないと感じてしまうのも仕方がないような気もします。
景「気」というくらいで、塞いだ気分が支配的になってしまうと経済全体が覇気を失ってしまう。
すでにプチ・スタグフレーションが始まってしまっているのかもしれません。
ところで景気といえば、サブプライム・ショック以降の混迷状況を見るにつけ、「好景気」と「バブル」は紙一重、というか「同じもの」を別の呼び方をしているだけなのだな、ということを改めて感じさせられます。
「好景気」と呼ばれていた時代が終焉を迎える。
人は、振り返ってそれを「バブル」と呼ぶのだなと。