そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

社会の流動性

2009-08-07 23:54:01 | Society
親の収入高いほど子供は高学力、でも…(読売新聞) - goo ニュース

高収入だから教育に金をかけることができるので学力が上がる、という因果関係は勿論あるんでしょうが、子供を高学力に育てることができるような親だから高収入を得られるポジションにいる、とも考えられるような。
いずれにしても、親の収入と子供の学力に正の相関関係があるのは全く不思議ではないと思います。

現在、松本清張の初期の短編集(「或る『小倉日記』伝」)を読んでますが、学問への志は高いにも関わらず家庭環境に恵まれなかったために不遇の人生を送る人物の話ばっかり出てきます。
今になって「格差社会」云々と語られますが、今も昔も事情は変わらんのかなという気もしてきます。

問題なのは、そういった収入・学力の格差が世代を越えて固定化することであり、恵まれない境遇に育ってもチャンスを掴む希望がどれだけ描ける世の中なのかに懸っているのでしょう。
努力した者が座れるだけの椅子を十分に用意しておくには、精進を忘れて既得権益に居座る輩を廃する必要がある。
社会の流動性をどれだけ高められるか。
まあ、いい大学に入れば将来が約束されるといった世の中ではもはやないのだから、その点ではそんなに悪い時代ではないのかもしれません。
コメント
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