アナーキー繋がりでセックス・ピストルズと大杉栄をジョイントさせる発想は単純と云えば単純だけど、単なる戯言を超越した立派な純文学作品に仕上がってます。
なんだかどんよりとした空気の漂っている2010年現在の日本の状況に妙にハマっているし。
今年は大逆事件(幸徳事件)からちょうど100年なんですな。
巻末の参考文献リストのボリュームからしても、大杉栄と無政府主義者たちに対するかなり綿密な下調べの上に書かれているだろうとことは想像に難くありません。
主人公に乗り移った大杉が、主人公の兄や学校の教師を論破したりアジったりする件りは、その筆力に圧倒されます。
大杉と伊藤野枝が主人公とアイドルに憑依して××するあたりはなかなかのトランスぶりが表現されてましたが、全体的には案外大人しめにまとめられていて、もう一歩の破壊性が発揮されていればなあという印象。
ちょっと惜しい。
明らかに実在の人物をモデルにした人間が登場する一方で、何人かは実名そのままで出てきます。
石原慎太郎や小泉純一郎はともかく、宮崎哲哉と福田和也の出し方には笑ってしまった。
著者と因縁があるんでしょうか。
なんだかどんよりとした空気の漂っている2010年現在の日本の状況に妙にハマっているし。
今年は大逆事件(幸徳事件)からちょうど100年なんですな。
巻末の参考文献リストのボリュームからしても、大杉栄と無政府主義者たちに対するかなり綿密な下調べの上に書かれているだろうとことは想像に難くありません。
主人公に乗り移った大杉が、主人公の兄や学校の教師を論破したりアジったりする件りは、その筆力に圧倒されます。
大杉と伊藤野枝が主人公とアイドルに憑依して××するあたりはなかなかのトランスぶりが表現されてましたが、全体的には案外大人しめにまとめられていて、もう一歩の破壊性が発揮されていればなあという印象。
ちょっと惜しい。
明らかに実在の人物をモデルにした人間が登場する一方で、何人かは実名そのままで出てきます。
石原慎太郎や小泉純一郎はともかく、宮崎哲哉と福田和也の出し方には笑ってしまった。
著者と因縁があるんでしょうか。
アナーキー・イン・ザ・JP | |
中森 明夫 | |
新潮社 |