らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「クリスマスローズ」の花

2010-03-11 | 
先週の4月・5月を思わせるような暖かさから今週は冬に逆戻りしたような寒さとなり、昨日は全国各地で3月としては異例の大雪を記録したようです。
ご近所には、寒暖にかかわらず毎日1時間以上散歩しているKさんがおられます。
お話を聞くと”体調が非常に良く、健康になった”とのこと。
私たち夫婦もKさんを見習い、先日、いつもの散歩コースに行ってきました。

いつもの散歩コースと言えば長池公園ですが、そこで「クリスマスローズ」の花が咲いているのを見つけましたので、今日は熊取・長池公園に咲いていた「クリスマスローズ」の花をご紹介します。

・下を向いて咲き乱れているピンクの「クリスマスローズ」の花です。


「クリスマスローズ」は、学名をヘレボルス(Helleborus)と言い、キンポウゲ科、クリスマスローズ属の多年草です。
原産地はヨーロッパから西アジアといわれ、多くの園芸品種があるようです。
クリスマスローズの名前の由来は、クリスマスの時期に咲くバラに似た花と言うことから付けられたといわれています。

・ピンクが美しい「クリスマスローズ」です。 


本来、「クリスマスローズ」は名前の由来となっている、12月のクリスマスの頃に咲く原種の「ヘレボルス・ニゲル」だけを指して呼びますが、2~3月に咲く「レンテンローズ」と呼ばれているオリエンタリスという品種も含めて、一般的に「クリスマスローズ」の名前で呼ばれています。

・下を向いているので持ち上げて花の内部を撮影しました。


日本では、「クリスマスローズ」の名前で栽培されているものには数種類あるようです。
その内、広く普及しているものは、2月~3月頃に花を咲かせる「オリエンタリス(和名ハルサキ(春咲き))」と呼ばれている品種のようです。

・白色の清楚な感じの花の「クリスマスローズ」です。


花色はピンク、緑色、赤、紫、黄色、白色と豊富にあり、草丈は30㎝~40cm、花茎の先に広い鐘形の花をうつむき気味に咲かせます。

・白色の「クリスマスローズ」の花です。持ち上げて花の内部を撮影しました。


早春の花の少ない時期に咲く色鮮やかな「クリスマスローズ」の花はひと際目を引き、散歩の人を思わず立ち止まらせる存在感のある花です。

「花言葉」は、 「慰め」{追憶」「私を忘れないで」




「ビッグ・ウェンズデー」とは

2010-03-10 | 雑学

今日は3月10日、水曜日(Wednesday)です。
最近、水曜日のことを「ビッグ・ウェンズデー(Big-Wednesday)」と呼んでいる業界があるようですがご存知でしょうか?

今日はこの「ビッグ・ウェンズデー(Big-Wednesday)」について調べました。

「ビッグ・ウェンズデー(Big-Wednesday)」は、サーファーの仲間内で語られている、水曜日にやって来るといわれる伝説の大波のことを言ったり、過去、日本テレビ系列で放送された情報番組で使われていたようですが、今日ご紹介します「ビッグ・ウェンズデー(Big-Wednesday)」は、これらのテレビ番組でも、大波でもありません。

ビッグ・ウェンズデー(Big-Wednesday)」とは、ネットショッピングに関する言葉です。
水曜日になるとネットショッピングをする消費者が急増していることからこの言葉が生まれたようです。

何故、水曜日かと言いますと、
 ・景気低迷により、企業や行政の時間外労働の短縮の手段として「ノー残業デー」を推進している日が水曜日に多いこと。
 ・それに伴って帰宅時間が早まり、消費者の巣ごもり化によって通販サイトへのアクセス時間に前倒し傾向が見られること。
 ・水曜日に注文すると土・日曜日に商品が宅配され、自宅で直接商品を受け取りたい食品や重い商品に人気が集まって売り上げが伸びていること。
このようなことから、今ネット通販業界では水曜日の売上高が急増しており、この水曜日の消費の大波のことを「ビッグ・ウェンズデー」と呼んでいるというものです。

私のような年金世代の人たちは、ネット通販はあまり利用していないと思いますが、若い世代では利用者が増加しているようですね。
しかし、利用者の増加と共にトラブルになるケースも増加しているようです。
注意していただきたいのは、自分の思っていたような商品と違う物が送られてきても契約解除ができません。
更に、ネットショッピングなどの通信販売ではクーリングオフ制度がありません。
悪質業者の被害に遭わないためにも、注文する時には画面の契約内容を十分確認し、理解した上で契約するようにしてください。




泉州探訪(その3)信達神社

2010-03-09 | 地元紹介
今日は泉州探訪の3回目として「信達神社」をご紹介します。
今日ご紹介します「信達(しんだち)神社」は金熊寺の北隣に鎮座しており、「大阪緑の百選」に選定されています。

「大阪みどりの百選
「大阪みどりの百選」とは、平成元年、郷土の優れたみどりの景観を再発見し、みどりに対する関心と大阪への愛着を深めてもらうため、「国際花と緑の博覧会(略称:EXPO90 花博)」を記念して、山のみどりや鎮守の森、都市公園、水辺のみどり、巨木などのみどりの景観について、府民投票が実施され、25万7千通を超える投票の中から百個所が選定されたものです。

・「大阪みどりの百選」の石柱です。金熊寺の梅林と共に選定されています。


「信達神社」
謂れによれば、昔、泉南樽井の海岸に神倭磐毘古命(カムヤマトイワレビコノミコト:神武天皇)の神像が出現し、奇瑞(きずい)を表したので里人たちは樽井の地に
祀りましたが、更に神意を得たため、現在の地に社殿を建てて鎮座したと伝わっています。
この鎮座地は、神倭磐毘古命(神武天皇)の東征に際して、茅渟(ちぬ)の海岸から紀伊国にいたる途中、しばし休憩された高地と言われています。
また、この神社にある神池は、神倭磐毘古命(神武天皇)の兄の五瀬命(いつせのみこと)が長髄彦(ながすねひこ)との交戦中に受けた矢傷を洗ったとされています。

(参考)
 *奇瑞(きずい)とは、めでたいことの前兆として現れた不思議な現象を言います。
 *茅渟(ちぬ)とは、大阪南部の和泉国に当たる地域の古称です。

・参道より「信達神社」を望む


・「信達神社」の本殿です。
 御祭神に  神倭磐毘古命(カムヤマトイワレビコノミコト:神武天皇)
         金山彦命(カナヤマヒコノミコト)
         伊邪那美命(イザナミノミコト)を祀っているそうです。 

この本殿は1647年の建立で、五間社流造(桁間5間、梁行2間)となっているそうです。
   信達神社本殿

・御神樹の「ナギの木」です。
 樹高19.5m、幹の周り2.5mで府下最大の巨樹となっており、平成15年(2003年)1月31日大阪府の天然記念物に指定されています。
   信達神社(しんだちじんじゃ)のナギ

ナギの木は一般に御神木として神社に植えられることが多く、特に紀州では熊野権現に因んで権現と言う社名の神社に植えられているといわれています。
「信達神社」は江戸時代に「金熊寺権現(きんゆうじごんげん)」と称されていたことから、御神木としてこのナギの木が植えられたようです。




「春の全国火災予防運動」と「消防記念日」

2010-03-08 | 時事
3月1日から昨日の3月7日まで行われた「春の全国火災予防運動」が終わりました。
今年の「春の全国火災予防運動」は、「住宅火災、命を守る7つのポイント」と「全国統一防火標語」のもとに行われたようです。
そして、この運動の最終日である昨日(3月7日)は「消防記念日」でもありました。

そこで、今日は「春の全国火災予防運動」のポイントと「消防記念日」について調べました。

「春の全国火災予防運動」では、次の「命を守る7つのポイント(3つの習慣・4つの対策)を呼びかけて運動を実施しました。
・「3つの習慣」
 1.寝たばこは絶対やめる。
 2.ストーブは燃えやすいものから離れた位置で使用する。
 3.ガスコンロなどの傍を離れるときは必ず火を消す。

・「4つの対策」
 1.逃げ遅れを防ぐために住宅用火災警報器を設置する。
 2.寝具、衣類およびカーテンからの火災を防ぐために防炎品を使用する。
 3.火災を小さいうちに消すために、住宅用消火器などを設置する。
 4.お年寄りや身体の不自由な人を守るために隣近所の協力体制をつくる。

・「全国統一防火標語」
   「消えるまで ゆっくり火の元 にらめっ子」

・「わが町、大阪府熊取町の防火標語」
   「始末しろ なめたらあかん 火の怖さ」 です。

毎年感じることですが、「火災予防運動」の対策や習慣のポイントには良い事が書かれています。
しかし、これらの対策を知っている人は果たして何人いるのでしょうか? 消防庁の単なるイベントとしての存在でしかないように思います。
もう少し広報活動を行い、一般市民の協力を求める運動が必要ではないでしょうか?
新聞・テレビのニュースでは、火災予防運動期間中も全国各地で火災による痛ましい焼死事故が報道されていました。
私たち市民も、防火標語の通り、火の怖さを「なめたらあきません」。 

「消防記念日」
昨日3月7日の「春の全国火災予防運動」の最終日は「消防記念日」でもあります。

「消防記念日」とは、昭和23年(1948年)3月7日に消防組織法が施行されたのを記念して、同法施行2周年を迎えた1950年(昭和25年)2月9日に、消防に関する
理解と認識を深めるために、国家消防庁(現・総務省消防庁)により制定されたものです。
「消防記念日」には消防庁において式典が開催されると共に、消防活動に貢献のあった人に対して感謝状の贈呈などが行われるようです。

消防組織法によれば、各自治体は消防本部、消防署、消防団の少なくとも各一つを設置しなければならないことになっているようです。
現在、全国には消防本部、消防署所属の消防署員が約12万人、消防団員が約100万人いるといわれています。

火災予防は「春の全国火災予防運動」期間中だけではありません。
身の回りの火気の使用状況などを再確認して、火災に対する注意は毎日怠ることなく行いましょう。


サクランボ栽培(その1)開花

2010-03-07 | 家庭果樹

今日は、早くも満開になった桜の花をご紹介します。
この桜は、私が鉢植えで栽培しているサクランボ「暖地」の花です。

サクランボ「暖地」はバラ科サクラ属の落葉小高木で、別名を桜桃(おうとう)と言います。
原産地は西アジア、ヨーロッパ地方といわれ、正式名はセイヨウミザクラ(西洋実桜)というそうです。
サクランボの名前の由来は、桜の実を指す「桜ん坊」からきたといわれています。

・これが早くも満開となったサクランボの花です。


私は一昨年から、鉢植えでサクランボの栽培を始めています。
昨年は枝が不十分で僅か4~5輪開花しただけでしたが、今年は枝も充実し、ご覧のようにたくさんの蕾がつきました。

・先月24日頃の蕾の膨らみ状況です。蕾の先端が割れてきています。
 この後、蕾は更に外側に広がり、白く色づいて開花となります。


私が栽培しているサクランボは「暖地(桜桃:おうとう)」という品種です。
サクランボは基本的に異なる品種の木を2本植えて受粉樹とする必要がありますが、この「暖地」は自家受粉しますので、1本だけで結実するようです。

・蕾の状況から見て、開花までにまだ数日かかると思っていましたが、先週一週間が季節外れの暖かさだったため、今月に入って一気に開花しました。


サクランボ「暖地」の説明書きによると、小粒でたくさんの実を生らしますが、味は甘酸っぱく、ナポレオンや佐藤錦のような美味しさはないようです。
しかし、花がきれいなことや1本の木で結実することなど、家庭果樹として楽しむにはお奨めの品種だそうです。

・花が美しい「暖地(桜桃:おうとう)」の花です。


南側に面した庭において栽培しているため、冬でも比較的暖かく、3月に入ると早々に満開となりました。

・白色に薄いピンクが混じる桜の花はなんとなく温かみがあり、梅とは違う趣があります。


「暖地(桜桃:おうとう)」の栽培管理
・開花時期  3月初旬~中旬頃
・収穫時期  5月頃(開花後2ヶ月くらいで収穫できるようです)
・剪   定  花芽が分化する前の5~6月頃に、春に伸びた枝を5~6芽残して切ります。こうすることで翌年の花芽がつく短果枝を発生させることができます。
         落葉後の休眠期の剪定は、枝を整える程度にとどめ、太い枝は切らないようにします。
・増やし方   挿し木または接木で増やします。
         3月に行う場合は、前年に伸びた花芽のない枝を挿します。
         6月の緑枝挿しは、今年伸びた緑の枝を10㎝に切り、葉を2枚残し、2~3時間水揚げをしてから指し床に斜めに挿します。
         用土は鹿沼土を使用します。



「啓蟄」あれこれ

2010-03-06 | 季節

今日3月6は、二十四節気の一つ「啓蟄」です。

「啓蟄」とは
啓蟄とは、『大地が暖まり冬眠をしていた虫たちが穴から出てくる頃』の意味です。
暦便覧にも「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴を開き出ればなり」とあり、草木が芽吹くと同時に地中で冬篭りしていた虫が春の到来を感じ、地上へ這い出してくる頃とありますが、実際に虫が活動を始めるのは一日の平均気温が10℃以上になってからなので多くの地方でもう少し先になりそうです。

この啓蟄の言葉は、中国の五経の一つである「礼記(らいき:新釈漢文大系)」の仲春の月(2月のこと)にある、「蟄虫咸(ちっちゅうみな)動き、戸を啓(ひら)きて始めて出づ」からきているそうです。
  * 蟄虫(ちっちゅう)とは地面の中に隠れて、冬眠しているもろもろの虫と言う意味であり、それらの虫たちが戸を啓(ひら)いて出てくるの意味です。

「雛飾りの片付け」
また、啓蟄の日は、3月3日の桃の節句に飾り付けたお雛様を片付けるに相応しい日のようです。
昔から、雛人形の飾りつけは「雨水」の日が相応しいとされ、片付けについては、「啓蟄」の日が良いとされています。
雛人形を片付ける日が遅くなると嫁に行き遅れるといわれています。ただし、この日の片付けについては何の根拠もありません。
雛飾りをされているご家庭の皆さんはいつ頃片付けられますか?
実際には天気の良い日に片付けるのがいいようです。

「グランドホッグ」の日
この啓蟄に似たような季節の捉えかたはアメリカにもあるそうです。
フリーキャスター菅井貴子氏のブログからご紹介しますと、アメリカでは2月2日が「グランドホッグ」の日だそうです。
「グランドホッグ」とは、モグラのような動物ですが、2月2日に、この動物が穴から出てきた時、自分の影があるとびっくりして、再び冬眠に引きこもると、冬が更に6週間続くといわれ、逆にグランドホッグに影ができないと春が近いと言われているそうです。

世界各地には、その国独自の季節を感じる言い伝えたあるようですね。





泉州探訪(その2)「金熊寺の梅林」

2010-03-05 | 地元紹介
昨日は泉州探訪の1回目として「一乗山 金熊寺(きんゆうじ)」をご紹介しましたが、今日は、その「 金熊寺(きんゆうじ)」のすぐ横の丘陵地一帯に広がる「金熊寺の梅林」をご紹介します。

・お寺の左側丘陵地に広がる「金熊寺の梅林」の入り口です。


「金熊寺の梅林」は、古くから泉州の梅の名所として知られており、2月中旬から3月中旬くらいまでは多くの観梅客で賑わいます。
往時には、茶亭数軒が見晴らしのよい所に席を設け、観梅客に茶菓酒を整えてきたようです。
私が訪れた日は、5~6分咲きで丁度見頃となっていましたが、平日と言うこともあって観梅客まばらでした。

・丁度、見頃となっている梅林です。


この「金熊寺(きんゆうじ)梅林」は、泉州の月ヶ瀬とも呼ばれ親しまれている梅林で、緩やかな丘陵地には紅梅、白梅合わせて約2000本が植えられているそうです。

・満開となっている紅梅です。


「金熊寺の梅林」は、江戸時代初期(1647年頃)に、金熊寺(きんゆうじ)のすぐ横に鎮座する「信達神社」神主の矢野氏に、「この地に梅樹を植えると神領ますます
隆盛となる」とのお告げがあり、矢野氏一族および土地の人々の手によって栽培されたのが始まりと伝えられています。

・黄梅です。
 白梅と違って、やや青みがかっており、白色の花弁がとてもきれいでした。


・桜の花を思わせる、鮮やかなピンクの紅梅です。


下の白梅は「金熊寺梅」として大事に育てられているそうです。
この梅は紀州の南高梅と比べて小粒ですが、種が小さく梅干には適していると言われています。

・白梅の「金熊寺梅」です。


この梅林は地元の農家数軒が栽培しているそうです。
梅林の中には、梅の栽培を止めて野菜を植えている区画や、ミカンを植えている畑もありました。

・このように梅林の中に野菜の区画もあります。


この「金熊寺(きんゆうじ)梅林」は、泉州探訪(その3)で紹介します「信達神社」と共に、平成元年4月に「大阪緑の百選」に選ばれています。





泉州探訪(その1)「金熊寺(きんゆうじ)」

2010-03-04 | 地元紹介
先日、大阪府泉南市にある「金熊寺梅林」に行ってきました。
今日は梅林の名前にもなっている「一乗山 金熊寺(きんゆうじ)」をご紹介します。

「一乗山 金熊寺(きんゆうじ)」は泉南市の山間部東信達地区にあり、和泉西国三十三観音の二十九番札所となっています。
「一乗山」は山号、寺名は「金熊寺(きんゆうじ)」、そして、ご本尊は如意輪観音で真言宗のお寺です。

・「一乗山 金熊寺(きんゆうじ)」です。


当山の開基は682年(天武天皇10年)、役行者(えんのぎょうじゃ)が夢のお告げにより、土中より6寸の金銅像を得、自らも4寸の木像を刻し、3間4面の堂を建立して安置したのが始まりとされています。
寺名は役行者(えんのぎょうじゃ)が当寺の鎮守として金峯・熊野の両神を勧請し、信達神社に合祀したことに因むと言われています。
その後、後鳥羽院(1183年~1198年)の熊野参詣の途上に 金熊寺権現社に参拝があるなど、鎮護国家の宏大な 堂塔であったといわれています。

  * 役行者(えんのぎょうじゃ)とは、姓が役公(えだちのきみ)、名が小角(おづぬ)といい、奈良時代の山岳修行者です。
    大和国葛城山に住んで修行し、吉野の金峰山(きんぶせん)・大峰山などを開いたと言われています。

・金熊寺観音院です。


鎌倉末期の正安元年(1299年)には、永仁の徳政令のあおりで焼き討ちに遭い、諸堂が罹災しましたが、本堂と薬師堂は消失から免れたと言われています。
1312年(応長2年)に鐘楼、中門などを補修し、1338年(歴応2年)には足利尊氏によって元に近い形に修復されましたが、1585年(天正13年)には豊臣秀吉の根来攻めの兵火に遭って消失しました。
1654年(承応2年)、信達村13ケ村の人々の善意により再興し、現在に至っているそうです。

・金熊寺の鐘楼です。


・修行大師銅像です。
台石には、「ありがたや たかののやまの いわかげに だいしはいまに おわしまします」の歌が記されています。


1691年(元禄4年)の『寺社境内坪数御改帳』には鎮守社(現:信達神社)、薬師堂、観音堂、地蔵堂、神主屋敷などを含め、境内は4万7400坪余りと記されており、広大な敷地であったようです。
金熊寺は多くの堂、塔頭(たっちゅう)を総称する一山だったようですが、現在は塔頭観音院のみが残り、金熊寺の寺跡をついでいるそうです。

  *塔頭(たっちゅう)とは、一山内にある小寺院、大寺に所属する別坊のことを言います。

・「一乗山 金熊寺(きんゆうじ)」の全景です。





「上巳(じょうし)の節句」について

2010-03-03 | 伝統行事

今日3月3日は五節句の一つ「桃の節句」で、昔流に言えば「上巳(じょうし)の節句」です。
そこで、「上巳(じょうし)の節句」の謂れについて調べました。

・上巳(じょうし)の節句の謂れ

先ず、節句の「節」とは、唐の時代の中国において暦法で定められた季節の変わり目のことです。
そして、「上巳(じょうし)」とは、3月の最初の巳(干支の巳)の日を言います。
3月の3日を「上巳(じょうし)の節句」としたのは、巳の日は毎年変わるので、「陽」が重なる3日に決めたのが定着したそうです。
何故3日なのかと言いますと、中国では奇数は「陽」、偶数は「陰」とされ、「陽」が重なると「陰」になるとされています。
このため暦の(月と日)中で奇数が重なる日を取り出し、それを避けるため「避邪(ひじゃ)」の行事が行われました。

この中国の行事が日本に伝わり、農耕を行う人の風習とが合わさって、一定の日に宮中で邪気を祓う宴会が催されるようになり、「節句」と言われるようになったそうです。
節句はもとは「節供」と書き、江戸時代には年に5日が公式に法制化された式日でした。
この法制化された5日が「一言メモ」に書いている現在の五節句です。

「上巳の節句」の行事
・流し雛

「上巳の節句」には、水辺に出て禊を行い、罪や穢れを洗い流すため、紙や草で作った人形(ひとかた)で体をなで、災いや穢れなどをつけた人形が人間の身代わりとなって、3日の夕方に海や川に流されました。
現在でも一部の地域では流し雛の行事がありますが、これがその始まりと言われています。
その後、人形(ひとかた)信仰に使われた簡素な人形が技術の進歩と共に装飾的なものとなり、観賞用として愛でられるようになったそうです。

・雛飾り
雛壇に飾られるようになったのは、徳川2代将軍・秀忠の娘・和子が後水尾天皇の中宮として入内し、東福門院和子になって皇女・興子(おきこ)内親王が生まれた
折に、その内親王の幸せを祈って作った座り雛がその始まりと言われています。

飾り方は特に決まっていませんが、右を上位とする現在は、男雛が右に(向かって左)、女雛は左に飾っているようですが、宮廷儀式の伝統に従っている京都は、左を上位としており、男雛は左(向かって右)、女雛は右に飾るそうです。

(一言メモ)
五節句とは次の5つをいいます
 1月7日  人日の節句(じんじつのせっく)
 3月3日  上巳の節句(じょうしのせっく)
 5月5日  端午の節句(たんごのせっく)
 7月7日  七夕の節句(しちせきのせっく)
 9月9日  重陽の節句(ちょうようのせっく)
1月だけは1日(元日)を別格とし、7日の「人日」を五節句に入れました。

* 1月7日が「人日」については古来、中国では正月の1日を「鶏の日」、2日を「狗(犬)の日」、3日を「猪(豚)の日」、4日を「羊の日」、5日を「牛の日」、6日を
  「馬の日」とする慣わしがあり、それぞれの日にはその動物を殺さないようにしていました。
  そして7日は「人の日(人日)」とする慣わしにより人を尊重する日として定められ、犯罪者の刑罰は行わないようにしたといわれていることによります。


消費者トラブル(その7)マルチ商法

2010-03-02 | 消費者問題

最近「マルチ商法」のトラブルが増加しているようです。
先日、大阪府消費生活センターから関西消費者協会を通じて「マルチ商法の注意喚起」のメルマガが届きました。
そこで今日は「消費者トラブル」シリーズ(その7)として、マルチ商法の被害についてご紹介します。

大阪府消費生活センターでは「マルチ商法」について次のように注意を呼びかけています。

「マルチ商法にご注意ください!
「知り合いから、『絶対儲かる』、『すぐに元が取れる』と勧誘され、高額な商品を買う契約をしたけれども、自分は思うように人を勧誘できず、収入も入らないので解約したい」という相談が多く発生しています。
これは「マルチ商法」と呼ばれるもので、知人に商品などを勧めたり、知人を自分たちのマルチ組織に勧誘すれば収入が得られると言って次々に組織を拡大していく取引です。
マルチ商法は「連鎖販売取引」として特定商取引法で規制されており、報酬の出る根拠の具体的な計算方法の明示義務の他、契約の前に事業概要を記載した書面を、また、契約締結後には契約内容を明らかにした書面を交付することが義務付けられています。

「友人を紹介すれば儲かる」と誘われても、実際には高額な商品を友人に買ってもらうことは難しく、報酬や配当の仕組みが複雑な場合も多くあります。
最近では「ネットワークビジネス」という呼び方で、全く新しいビジネスモデルであるかのように事業を紹介し、勧誘するものが現れていますのでご注意ください。
また、会社が倒産するなどのトラブルが起れば、被害者であると同時に自分も加害者になってしまう場合もあります。
説明を受けて、仕組みがよく分からないものや実態がよく分からないものは契約しないようにしましょう。
と言うものです。

マルチ商法では、親しい人から勧誘を受けるため冷静な判断ができなかったり、必ず儲かると不実のことを告げるなどの不当勧誘が行われるケースが目立ちます。
消費者にとっては勧誘時の儲け話とは違って思うように売れず、多額の借金と商品の在庫を抱えることになります。

このため、信頼できると思っている友人からの話でも安易に信用せず、儲け話や契約の内容に少しでも不明な点があったらすぐに契約することは控えてください。
もし契約してしまったら、20日間のクーリングオフ制度や契約書面の交付義務などのルールが適用されます。
判断ができないような場合は消費生活センターに相談してください。

(参考)
「マルチ商法とねずみ講の違い」
「マルチ商法」も「ねずみ講」も組織の拡大方法では類似点が多いですが、「ねずみ講」は金品配当組織であって、無限連鎖講の防止に関する法律によって禁止されているのに対して、「マルチ商法」は商品の販売組織(役務の斡旋を含む)であり、購入した商品を販売して、その人を新たに販売員に勧誘し、更に販売員それぞれが販売員を増やすことによってマージンが入るとうたう商法です。
この商法は「連鎖販売取引」として特定商取引法で規制されています。