TV放送の全面デジタル移行も近いことだし、もう場所をとるVTRは撮り貯めしない方向でいこうと決め、ここ2年ほどは新品のテープを買っていません。
だから録画して後から観たい番組は、古いテープの“空き部分”“上書き消去可部分”をサーチして、録りたい番組に足りるか時間を測ってセットしています。
昨日そのサーチ作業をやっていたら、05年の『特捜戦隊デカレンジャー』最終話に突き当たり、サーチをしばし忘れて見入ってしまいました。
こうなると、押入れの整理していてアルバム開いちゃったようなもの。当初の作業なんか秒速で忘れます。
CM前の「頼んだぞ、相棒!」「…?…この野郎!相棒って言うな!」……何度観てもここで泣けてしまう。
“このコたち”を1年間見てきて本当によかった…と心から思えて、CMの間ウルウル目を家族に見られるのが恥ずかしかったあの日が、昨日のことのよう。
戦隊ヒーローものであると同時にれっきとした刑事ドラマ、警察ドラマでもあった作品。ラスト2~3週は、最終話で誰かが殉職して、苦いハッピーエンドになるんじゃないかしら…と考え出すといろんなことが手につかなくもなりました。
やっぱり魅力あるTVドラマの要諦は、“次回が待ち遠しい”、“最終話どうなるか、どうなってほしいか、考え出すと止まらない”、これに尽きますね。
これさえ備えていれば、あとリアリティがどうのメッセージ性がどうの、贔屓の役者さんが出ているとか、原作・原作者の知名度や好き嫌い、セットやロケや衣装にカネがかかっているかかっていないなんてのはゴミクズの様な問題だと思う。
『デカレン』を久々観て決心がつきました。『愛の迷宮』はもう録画やめた。
テープの空きが惜しいからじゃなく、自分はもうこのドラマに“次回が待ち遠しい”と思える要素を見つけられません。
夜、OPとCM込みで26分ならよっしゃ!いま巻き戻して観れるな、という細切れの自由時間ができても、いそいそとリモコンに手が伸びない。巻き戻すのも観るのも面倒くさいのです。
そう思わせてしまう主因が、筋立ての古くささ重ったるさなのか、演出やキャラ立ての粗さなのか、俳優さんたちの演技の味の無さなのかはわかりません。
煎じ詰めればひと言“次回が待ち遠しく思えない”。これが脚本、演出、キャスト、すべてをどうでもよくし、吹っ飛ばす破壊力でした。
月河がすべて留守録再生“わざわざ”視聴だからそう思えるのかもしれない。リアルタイムで連続観られる環境だったら、特に惹き付けられもしないまま惰性でゆるーく嵌まれたかもしれません。専らそういう視聴者向けに作られているなら、むしろ成功作かも。
というわけで目下録画続行中はめでたく再放送『真夏の薔薇』だけになりました。
これはいいです。汁気たっぷりです。今日第2話。汁が滴る滴る。ここで書く機会も相当ありそうです。