イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

ヘイ柔道

2012-07-29 01:49:31 | スポーツ

やはりフィナーレはサー=ポール・マッカートニーさんで『ヘイ ジュード』で締めますか。ロンドンオリンピック開会式。

直球で“落ち込み励ましソング”ですから、内戦・テロと経済混乱にあっちもこっちも揺れて傷ついている時期に開催される五輪の、スタートアップ景気づけには最適の楽曲かもしれない。今年満70歳のマッカートニーさん、それなりに声も出ているようで、天国のジョン・レノンさんとジョージ・ハリスンさんも応援してくれていたことでしょう。そう思いましょう。

しかし、世代と国境を超えて“誰もが知っていて、旋律ぐらいは歌えて、リスペクトしている曲”を“国産”として持っているということはとにかくこういうセレモニーにおいては強力ですね。日本もこの次の次だか、そのまた次だかの大会開催地に東京が、と言うより東京都知事が立候補をぶちあげているわけですが、かりに実現したとして、華々しい開会式も大盛り上がりのうちにフィナーレを迎えたとして、『ジュード』くらい文句なく締めの楽曲にどんぴしゃの“国産曲”ってあるでしょうか。

『上を向いて歩こう』しか思いつかないのだが。オリジナル歌唱の坂本九さんは物故しておられるし。数え切れないくらい多くのアーティストが後追いカヴァーしているので、かえって人選が厄介です。平井堅さんなんかどうかな。政治力と物量力でEXILEかな。久保田利伸さんは元気かな。

さて、同枠前作に比べると、わりとふわふわゆとり進行かなと思っていた『梅ちゃん先生』ですが、先週=716日からの第16週いっぱいで松岡さん(高橋光臣さん)が渡米留学したかと思ったら、今週17週には坂田先生(世良公則さん)がまさかの犬死に退場。昔、酒に負けかけて、立ち直って良き酒飲みになったはずの坂田先生が、自分が酔っぱらってじゃなくて酔っぱらい運転の車にはねられるとは皮肉なこと。ときに設定昭和30年、都内がマイカーであふれ交通戦争と称される時代はまだ10年は先のはずで、こんなところだけ時代を先取りしてどうするんだという、理に合わないにもほどがあるお別れでした。

梅子(堀北真希さん)の喪失感さめやらぬうちに医院近隣で連続泥棒事件発生するわ、過労発熱をきっかけに信郎(松坂桃李さん)と急接近するわ、寂しがっている暇もない急展開。竹夫兄さん(小出恵介さん)までが坂田の死で取り残されたわけあり看護婦静子(木村文乃さん)に大告白、建造お父さん(高橋克実さん)入院中の俄か女所帯下村家に、泥棒用心を口実に陽造叔父さん(鶴見辰吾さん)が居ついたりと、なんだかもうほとんど最終回1週前くらいの風速、振り幅です。

医師の資格も思いのほかすんなり取得、大学病院での実戦経験もちゃらっと切り抜け、開業にも大して難儀せずこぎつけたし、終盤までにもうひと声、梅子に何か大きなイベントがあるとしたら結婚と出産ぐらいしかなさそうなのですが、このまま信郎との気運を一気に高めて行って、ご近所にもやんやと祝われてのハッピーゴールとなったら、松岡さんはまるっきりの悩み損、照れ損、建造お父さんからのプレッシャー背負わされ損、ドーナツの穴問題思案のし損、『完全なる結婚』の読み損になってしまうわけでなんだかかわいそう。坂田先生の最期の不条理っぷりからすると、松岡さんもあっさりアメリカでナマ水飲んで当たって死んでたことにされかねないのではと気が気じゃありません。

折れない梅子を折れないままの若木で育たせてあげるために、言わば身を引いた松岡さん、研究者としてノーベル賞級の成果を上げていつか帰国してきてください。羽田のタラップを降りるときはアメリカチックになって、テンガロンハットにフリンジつき革の上下にヒゲとか希望。いやもう、がっつり外見までネタっぽくなってでもくれないと、つらいんだもん、再会が。

コメント
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